Last Update: July 25, 2008
BCM I(2007年度まではBCMM I)
数学通論 I
2008年度:通信欄メッセージ :
- この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。
- 数学と論理の関係について、その違いについて。
- ICUの教学改革について。
- 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。
- ここまでのこの授業について。
- 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。
- 数学は明確な定義と、論理・推論で組み立てられているので、普遍性のある真理を得ることができるのだと思いますが、そうであるにも関わらず理解するのが難しいのは何故なのでしょう。
- ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。
- (1) この授業について。特に改善点について。
(2) ICU の教育一般について。特に改善点について。
この欄は QUIZ(小テスト)等における通信欄での受講学生とのやりとりを記録したものです。返事を書いて返却していますが、わたしからのメッセージの一部をまとめたものも掲載することとしました。個人情報については注意して運用していくつもりですが、何か問題がありましたら、鈴木寛 hsuzuki@icu.ac.jp まで御一報下さい。
QUIZ1 : この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。
- 経済学で学ぶにあたって、数学というのは、重要なツール。欠かせないものとなっています。私の大学では、残念ながら数学の専門科目がないので、新しい環境の ICU で高等数学(??)を学ぶきっかけ、基礎作りができればと考えています。この講義では、楽しくも充実した学習ができればと考えています。でも、正直難しいです。でもあきらめず頑張りたいです。
- 経済で数学的思考もできた方がよいと思って取っています。数学的におもしろい授業を期待しています。
- Quiz の期間をもう少しとって欲しいです。
- 去年、アドカルを通年でとったが、ベーコンを履修していなかったため単なる計算の授業になってしまったので、今年度は数学の基礎を学びたかった。
- 論理的に考えるトレーニングを、と思って、受講しました。宜しくお願いします。
- 論理が好きなので、それについて深く理解できるようになりたいです。私にとって数学とは…「考えること」と「楽しさ」です。
- 3,4が分からないです。
- 私は鈴木先生の授業を取るのは初めてですが、とても期待しています。なぜかというと、覚えていらっしゃるでしょうか。一回進路について、アドバイザーであるポゴシャン先生の所に行ったのですが、ご不在でしたので、鈴木先生に少しお話しをして頂きました。その時に、お話しした内容がとても私にとって有意義で、とてもとても助かりました。まだNSに居られるのは鈴木先生のおかげなのかもしれません。本当にありがとうございました。
- 数学は分かるととても面白いもの。春学期はよろしくお願い致します!
- 論理記号を用いて証明ができるようになり、数学書を独力で読めるような力を身につける。Mathematics is what I really love!
- 自分の想像以上に曖昧だった集合と論理について、理解を深め、ただ覚えているだけでない、少なくとも自分なりの理由に基づいて回答できるようになる。自分の専攻したい分野でも数学は大きな構成要素だと思うので、しっかり理解したいです。質問したいことも増えると思います。よろしくお願いします。自分の周囲の環境に、自分がNS所属だという理由だけでなく、密着した存在。すべての人・物に関わる分野だと思う。
- 数学の計算能力は頭の回転の速さにつながると考えている。
- 教科書の完全マスター。特になし。世界を科学的に解明する鍵。質問たくさんいくと思うので、よろしくお願いします。友達もいないですし。
- 期待すること:情報との関係を少し見せてくれるとありがたいです。自分にとって数学とは:難しいですが、物事を理解するときに役立てることのできる手段だと思います。
- 数学は、学び始めの時は、勉強という感覚ですが、ずっとやっていると、ゲーム感覚になる科目。今回の宿題 Quiz も最初は本当にめんどくさいと思っていましたが、何故かはまってしまい、時間がかなりかかりましたが、全問終わったら、楽しかったなと思いました。
- 定量的、抽象的に物事を考えるために書く言語。
- 情報科学で扱う計算理論を学ぶための基礎となれば嬉しいです。数学は理系の支えとなる学問だと思います。数学で得られる論理的な考え方は、どの分野でも重要であるように感じます。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。新しいクラスと出会うとなにか私もわくわくします。一学期間宜しくお願いします。この欄には、皆さんへのメッセージを書くわけですが、過去のページにも毎年メッセージが書いてあります。なるべく重複しないように書くつもりですので、興味のある方は、他の箇所もあわせて読んでみて下さい。
- 何か皆さんのメッセージを読んでいてとてもエネルギーを感じます。直接的には、この授業に期待しているみなさんの心が伝わってきて、積極性を感じると共に責任も感じます。特に、この授業はある知識の受け渡しではありません。考え方の訓練と、数学の考え方のいくつかの基本について理解すること、そしてその題材として用いるのが、集合と代数系です。集合は、高校の時の集合を思い浮かべるかも知れませんが、この授業の焦点は「無限」について考えることです。数学のはじめは、数えることではないかと思いますが、かぞえるとはどういう事かを再定義し、そこから無限とは何か、無限を数えられるか、無限に大小があるかと進んでいきます。数学のはじめの二つめは計算でしょう。ここでは計算には、いろいろな物があること。足し算ひとつとっても、他の見方をすることで、すごいことが簡単に分かってしまう、しかし、その前にはいくつかその準備として確認しておかなければいけないことがあるといったことです。これは、演算の定義、代数系へと進みます。かずを数えたり、計算することをもう一度見直すことから、数学という学問が始まるというのはおもしろいと思いませんか。具体的なイメージが必要であるともに、具体的ではないものも考えられる思考の自由度も必要です。それは、背景にあるのが、普遍性・抽象性だからです。本質的なことを抽出するときに必ず出会うものです。少し傲慢な言い方かも知れませんが、人類の歴史の中で、多くの天才達の知的活動の中で、その智が獲得した最高のものに、みなさんも出会うことができると思います。期待して下さい。
- 一学期間、宜しくお願いします。
QUIZ2 : 数学と論理の関係について、その違いについて。
- 日常生活のお話しと数学と論理の関係は分けて考える必要があると思いました。高校数学とは異なり、より抽象的になるのが、大学で学ぶ数学だと思うのですが、でも、問題を解くときに、何かしら着眼点を自分で見つけていくことが大切というのは高校でも大学でも変わりないと思いました。
- 数学では論理(論証の方法)などを使って問題を解いたりする。
- 切り絵師とハサミみないなものです。ハサミを使って切り絵を作るので、ハサミがなかったら困るんだけれど、ハサミと切り絵は別物です。
- 数学は論理に依拠していあす。論理は一つの思考の形式です。academic な場面では特に重んじられます。
- 数学は解が一点(あるいはその周辺)を目指していくイメージがあるのに対して、論理は大まかな形と骨組みから具体的にしていくというイメージがあります。
- 数学は論理を土台として成り立っていると思います。論理の事についてはまだ詳しく理解できていないのですが、数学と論理の違いとは、数学が無限の広がりを持つのに対し、論理は有限な世界に属するのかなと思います。
- 数学と論理の違いは言葉を使うか、数字を使うかの違いだけになります。しかし、数学の場合は表現方法に数学を使う論理学です。
- 数学は数字ばっかり使った論理?
- 数学はあくまで数に関すること、全般であるが、論理は数のみを扱うとは限らない。i.e., (数学) ⊇ (論理)
- 論理は数学の章としても登場する。論理を用いて数学を解くことが求められているのがこn場合だろう。ただ、数学が日常生活に密接に関係していることを考えると、論理的に思考するために、数学を用いることはある。論理・数学は決してわけて考えるべきではない。日常にもとても近い存在であり、その関係性が思考の発展に関わっていると思う。
- すみません。論理って意味が分かりませんでした。
- 数学は物事を抽象的化できる道具であり、論理は抽象化がうまくいっているかどうかを確認する手段というイメージがあります。
- 数学<論理。数学は数の世界であり、論理は人間の感情などもはいる。
- 数学と論理には、ルールがあり、その点で、同じ性質を持っていると思います。しかし、数学は様々なルールが必要とされているのに対し、論理はルールは単純で、算数や数学を学んでいない人でも、そのルールさえ理解できれば、解くことができる点に違いがあると思います。
- 数学は論理だと言われているが、学問というのは大抵論理的なものだと思う。数学の役割は、論理を抽象化して機械的に扱えるようにするところにあるのではないかと思った。
- 数学語 (?) の文法が論理(論理記号の形で現れる)でも論理自体は、別の形で例えば法律の分野など、社会の様々なところで使われている。
- 師弟関係。数学=弟⊆論理=師=哲学。
学生へのメッセージ
- このテーマはまだ二度目ですので、昨年度の私のコメントをなぞりながらそれに加えてみようと思います。自分の中でもはっきり整理がついているわけではありません。皆さんのメッセージでも、数学のツールとして論理を捉える人もいる一方、かなりの数の方が、数学を論理の一部と捉えておられるようですね。
- このテーマに興味を持ったのはまず第一に「数学とは何か」を考え、説明するときに、この問題が避けて通れないこと、第二に、小平邦彦先生(日本で初めてフィールズ賞を取った数学者)の書かれた「怠け者数学者の記」に何回と無く「数学は論理ではない」というフレーズが出てくるからです。私自身も一時「数学は純粋演繹」と答えていたときがあります。すなわち、論理の特殊なものとの位置づけです。たしかに数学で純粋演繹を用いていることは確かですが、本当にそうなのと聞かれるとそれ以上うまく表現できませんでした。数学は、実体がはっきりあるもので、上手に説明はできないけれど、論理の一部と言えるようなものではないという感じは昔から持っていたと思います。
- 「論理」またはその一部は数学と非常に相性が良く、数学の定義(言語と文化かも知れません)に耐えうるものであることから、数学の一部となっています。また数学の中で論理自体の研究も行われています。しかし、数学を論理の一部と捉えるのはやはり違うと思います。例えば平面上の三角形に関するピタゴラスの定理「三辺の長さ a, b, c の三角形において、a2 + b2 = c2 となることの必要十分条件は、その三角形が長さ c を持つ辺を斜辺とする直角三角形であることである。」などは、むろん、論理の言葉で記述できたとしても、内容はもう、論理を遙かに超えたものを表現していると思います。音楽は空気の振動だとは表現できないのと同じだと思います。
- 数学の最初に論理を勉強することがわたしは大切だと思っています。一度、日常的な言葉から離れて、命題を式などで表現して、その命題や、命題の否定や、対偶などを考えるには、そのステップが不可欠だからです。また P→Q は何を意味しているのか、それを示すには何をすればよいのかを確認するのにも重要です。しかし、数学は、今述べたような、論理や前提の確認といったことではありません。それは、ほんの一部だと言っても良いでしょう。論理記号をつかえるようになると、ついつい多用するようになり、その変形を楽しむようになりますが、それが数学ではありません。かえって本質的な部分を隠してしまうこともありますから、注意して下さい。たとえば、上のピタゴラスの定理、最近は、理系の学生でも、この証明を自分でやったことがない人が増えているようですが、考えてみてはいかがでしょうか。その中で、論理の果たしている役割と、論理ではない数学の部分と両方を理解し、かつ数学の一つの美しさを味わって頂ければと思います。
QUIZ3 : ICUの教学改革について。
- 自分の取りたいメジャーを一つだけにしぼらなくても良いので、興味の限定をしなくてずいぶん楽だと思います。
- 外部講師が多いためか、5・6・7の講義が多くなって困ります。あと CAL I, LIN I が4時限3単位になってしまい、経済学専攻の子が取りにくくなってかわいそうです。
- 入学後にメジャーを決定できるそうですが、分野によって人数など偏りが出て、数学を専攻する生徒が少なくなってしまわないか疑問です。
- ehandbook のシラバス検索は2008年度以降入学生用に作られているためか、非常に利便性が悪い。過去のシラバスの掲載、アップデート日時の表示、表示件数の変更などは、最低限用意すべき。読替表についても開講学期の変更が多く、コースオファリング変更履歴も更新頻度が高いのに pdf でしか閲覧できないなど、不備が多い。このような状況ならレジ本+エラータの方が便利であったと思う。一方で楽しそうな講義がいくつも追加されたのは個人的にとても嬉しいです。音楽演奏研究を今期楽しませて頂いています。
- メジャーを早期に決定しないと、必要な単位が取りにくいシステムに感じる。選択肢が増える反面、教養学部としての機能は低下したように思う。少しリベラル・アーツから遠ざかった様に考えている。
- +の面、−の面、両方ともあると思いますが、'Division' という枠がなくなってしまったことがとても悲しく感じます。
- まだよく分からないです。
- 色々と面倒くさいことがあります。ペーパーレス化により、GE以外のコースの紙媒体による資料なし、科目名の大幅な変更(inc. 新設、廃止)、今学期レジ日のゴタゴタ、substitution などです。本当に問題ばかりで困りますね。我々上級生には、教学改革のメリットが全くと言って良いほど感じません。
- 今までの教学に従って、そういう学校としてICUに入学したので、どのように変化したのか、自分より後の学年の事は曖昧にしか認識していない。そして自分の後輩にあたる彼らも、私たちの学年との比較ではなく、当事者として教学に従った入学したのだから、興味があると思えない。ひどい考えかも知れないが、改革を意識するのは、学習を受ける私たちではなく、外側で評価だとかをする第三者の場合の方が多いと思う。自分の望んだ教育が受けられるのは、恵まれた事、喜ばしいことだと感じているだけだ。
- ICUの理学科を求めてくる人がいなくなる。NSメジャーしなくなる。教員、授業減る。NS科目取りたくても取れない。つまりリベラル・アーツじゃなくなる。
- 文系、理系の区分けをなくしたのは良いと思う。ただ、やりたいことが明確でない人には、手を出しにくくなったような印象が。
- 改革をしたのはいいんですけど、その後のケアが劣っていると思います。blackboard や moodle を使えない人も見受けられるので。
- 改革によってもたらされる混乱など、当然あると思いますが、それらを考慮しても、素晴らしいものだと思います。理学科生は、理系すべての分野を履修しなければならないというのが、私には、納得しがたいので、その分、別のいわゆる文系科目をうけられることが、とても羨ましいです。
- 実際に時間割を組んでみると卒業要件での制約や、時間割がかぶることが多くて、取りたい授業をとれないことが何度もあった。大きな改革だけでなく、そういう細かい部分ももっと良くなって欲しい。
- 18歳人口の減少など、私学は教学改革をしなければならず、皆ある程度の痛みは仕方ないと思っています。しかし、変更点などを早めにオープンにしていって欲しいと思います。また、積み上げ型の理系科目の基礎科目は減らさないで欲しいです。先生方が在校生のために力をつくして下さっているのを嬉しく思っています。
- より完成されたリベラル・アーツになったように思える。ただ、ただでさえ混乱する履修計画に、学科の枠をはずすことでさらに選択の幅を与えるのだから、学生達の苦労や悩みも増えると思う。
- 専攻学生が少ない分野がますます小さくならないか心配です。
学生へのメッセージ
- メッセージをありがとう。このコラムを書く前に昨年度の部分を読んでみました。皆さんのコメントも非常に具体的になっていますね。私自身も昨年考えていたことで今もまったく同じ部分と、新たに見えてきた部分と両方あると感じています。
- 今回のみなさんのメッセージを読んで感じたのは、今回の教学改革が在学生にとっては何なのかということですね。これは、昨年度も書きましたが、その議論はほとんどなかったと思います。しかし、私も教員の一人ですから、様々な決議に加わることもあります。これからでもできることをしていきたいと思いますので、具体的な要望やコメントをメールなどで書いて下さい。
- まずは一つシラバスの事が出てきましたので、書いておきます。以前「学生のみなさまへ」からたどり着くことができた情報で、現在は、たどり着けないかまたは、たどり着くのが困難な情報があります。簡単な解決方法は、w3 の「教職員の皆さんへ」を覗いてみること。この中には、学生はアクセスできな情報もありますが、殆どは問題なくアクセスできます。ひとつ具体的には、過去のシラバスに簡単に行きつくことができなくなりました。(実際には行きつく道はあります。)それだけは、書いておきます。それは、http://w3.icu.ac.jp/class/ にあります。メールの転送情報や、ファイルの保存 (WebDaV) は、w3 の施設から総合学習センターを選べば、その for students にあります。ここに、シラバスへのリンクもありますね。このコラム、リンク付にしなかったのは、このページは外からもアクセスできますが、w3 は login が必要だからです。こまったことがあったら何でも言って下さい。
- 教学改革自体を評価するのは、まだ難しいでしょうね。一般的には理系は学生獲得がますます難しくなっていくと言われていますが、いろいろと努力をしていきたいと思っています。アイディアがありましたら教えて下さい。ただ数学だけに限ると、理系とだけ結びついているわけではないので、枠が取れたことは自由度が広がったのかも知れませんね。しかし、積み上げの科目であることは確かで、それをしっかり理解してもらい、ある順番での履修を促すのはかなりのエネルギーを余分に必要とするようになったことも確かでしょう。大部分をしめる、文系の分野とは、そこがかなり異なりますから。理系の特に生物、物理、化学は大変だと思っています。それぞれの分野はとても小さいので、ICUの良さは、理系分野を広く学べることでした。それは、それなりの基礎科目の卒業要件があったからでした。それが殆どなくなり、一つの分野に偏るようになると、大きな理学部の学科で受けられる教育と比較して、十分とは言えない状況にもなるでしょう。これも無論、履修指導の問題です。裏を返すと、学生がそれらを十分理解して、そのなかで、自分で計画を立てて、履修していくことができるかと言うことになります。ICU生は単純に安きに流れることはないと思いますが、これは難しい問題だと思います。単純に興味をひくタイトルの科目、自分の好きな科目、おもしろいと評判の科目に流れるのは自然ですから。私は、個人的に、Workaholic だと思っていますが、それでも本質的な部分は、怠惰です。人間である以上、やはりある枠は必要な気がします。みなさんからのメッセージお待ちしています。
QUIZ4 : 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。
- 本人の努力不足ー50%、本人の才能不足ー15%、教師の責任ー35%、だと思います。
- 数学好きな先生に教えてもらうと、楽しく数学が勉強できる気がします。
- 勉強不足が原因だと思う。
- 一言で言うなれば良問をよく理解している教師が厳選して解かせる事だと思います。
- 原因→数学の問題を解けたときの喜びが分からないから。
改善方法→数学を勉強ではなく、パズルとして考えてみる。一度、粘り強く、解けるまで考えさせてみる。
- 原因は授業が楽しくないことにあるのだと思います。
- (原因)数学の正しい考え方(頭の動かし方)を教えてもらっていない。or 演習が足りない。or 先生があまり数学を好きではない。
- 授業がつまらないなどといった教える側の原因もあるが、学ぶ側の根気強さの欠如も原因の一つであると思う。(最も、根気強さ(問題を解き続けること)を育てるのも教える側の役割だと思うが)あとは、学んでいる数学が実生活でどう役立つのかが分からないことも原因だと思う。実際の生活とどう関わっているのか等を教えられ、興味が持てるようになれば、数学が好き以上になると思う。
- 小学校で算数を理解しきれていないと、そのまま苦手意識を持ち続けてしまうだろうし、得意だったとしても中高では少し異なった導入をされるからではないだろうか。数学では、多くの場合、答えが一つに決まっているため、テストなどでそこにたどり着けないと嫌いになったり、苦手に感じたりするのだと思う。国語や社会の記述式テストのように、あいまいながらも埋められる、ということがない。改善する方法としては、基本的なことかもしれないが、理解の徹底があげられるが、学校のように多人数のクラスで一人一人というのは難しいとも思う。
- 数学は国語や英語と同じく言語を学び理解していくものだと私は考えている。なぜなら、数字や記号、グラフなど1から理解していくことが要求されるからだ。だから数学を嫌いになるのも外国語を学ぶことが嫌いになる人と理由が似ていると思われる。普段使わない知識を学ぶことは、興味を持たない限り好きになることはない。英語の長文をいきなり読まされるように、いきなり数字や記号の羅列を見せられたらだれでもうんざりするだろう。だから積み重ねてこれなかった者は途中できらいになったりに苦手になったりする。公式というものも他人が作った文章をそのまま引用するようなものだから、その人の意図が分からない以上、不快感しか残らない。まあ偉人の言葉を引用して使うのが好きというような感性をもっていれば、公式にあてはめるだけで答えが出るというのがかっこいいとか簡単とか思うかも知れない。また国語の方が作者の意図を問う問題があるのでその点では優れている。私は公式を教える前に、もっと必要となる前知識を学ばせ、公式の意味、またはその分野を学ばせる意義を中学校、高校で教えるべきだと考えるが、受験のための知識しか教えない今の教育体制からみると、それは難しいだろう。
- おそらく (1) 目に見える結果が少ない(何がすごいのかがわからない) (2) 厳密に考えなければいけない問題が多くめんどう(特に証明)などが原因だと思います。自分の経験からの推測ですが。
- 教師が数学がどういうものなのかを生徒に伝えないことに原因があると思います。改善方法は「数学は決まったルールを使ったゲームだ」と伝えることだと思います。
- 中学・高校の数学では「範囲外」という理由で公式などの導出部分を省いていることが多い。基礎をやらずに応用だけをやっているようなもので、今までの知識から導き出せないものは暗記するしかなく、面白くない。きちんと一から教えてくれる大学の授業こそ、中学・高校でやるべきだと思う。
- 数学は学問と勉強の違いが非常に少なく、他の勉強(覚えることで何とかなる)の面が強い他の教科より本質的に難しいと思いますが、この体系的な学問であるということを少なくとも、中学の先生が分かっていれば状況は少しマシだと思います。
- 数学の醍醐味は、問題を自分の力で解くということろにあり、それを達成したときの達成感の大きさに魅力があると思います。しかしながら、ある人は、その問題を解くために、必要な考え方、法則、理論などが理解できず、問題を解く以前の段階から進めない状況でいます。そうなると問題が何を言っているのかさえ分からなくなり、自然と苦手意識がついてしまうように思います。時間をかけても、解くための基礎的な考え方を丁寧に理解させることが大事なように思います。
- 原因:小学校での教育の失敗(各段階で修得が不十分な状態で次の段階へ進む)、特に低学年での四則演算の練習不足(計算、それぞれの意味)。改善方法:数学の楽しさを布教、物理、化学などの楽しさを布教、数学の必要性から学ぶように。
学生へのメッセージ
- いつもこのトピックに関するみなさんからのメッセージには考えさせられるものが多いですが、今回は特にとても素晴らしいコメントが多いと思います。ここに書くことで、様々な人たちに読んでもらいたいと願っていますが、まずは、私がしっかり消化したいと思っています。
- 今回みなさんのコメントを読んでいて感じたのは、教え方もあるでしょうが、数学が何かを理解してそれを把握した上でなぜそのような事を学ぶのかを伝える必要です。「数学は何か」は色々なところでトピックとして扱っていますが、少なくとも数学の教員になる人たちにもそれを十分考えてもらうチャンスを与えていないのではないかと思います。無論、それを中学・高校で毎日教えるわけではありませんが「数学は何か」を問いかけながらそれぞれのトピックで学ぶことがどんなことにつながっているのか、つまり応用もある程度伝えたり、教科書にいろいろな形で含まれていることも大切でしょうね。そして何よりも知的興奮を共有できる場、それぞれのレベルで「なーるほど」と納得できる場を丁寧に築いていくことでしょうか。教員の責任は無論大学の教員も含めて大きいですね。
- 私のホームページをいろいろと見た人は分かると思いますが、特に一般教育科目のメッセージ欄ではおおよそ数学とは関係のないことをいろいろと聞いています。夢とか、たいせつなこととか、魅力的なおとなとか。私は数学は人間にとって基本的に大切なものだと思っていますが、やはり理解するのに時間がかかったり、簡単なまちがいをたくさんおかしてなかなか答えにたどり着かなかったり、ちょっとさぼったために、前提となることがわからなくなり、全体がまったくちんぷんかんぷんになったり、そのときには、投げ出したくなるのは当然ですよね。それをもう一度挑戦してみようと考えるには(無論数学に限ったことではありませんが)やはり自分の将来を考えたり、成長をしたいと願ったり、そう言ったことがないと難しいと思っています。これは、日常的にいつもそんなことを考えろと言うわけではありませんが、ときどき自分をふりかえってみて、夢をみながら、今、もういちどやってみようと挑戦するような気持ちが必要なのではないかと思っています。結局数学ではない何かにinvest する事になるかも知れませんが。
- ちょっとトピックとずれてしまったかな。このトピックについてまたなにか考えたことがあったら教えて下さい。
QUIZ5 : ここまでのこの授業について。
- 教科書の練習問題の偶数番の解答って配布する予定とかないのでしょうか?
- 演習がやや退屈。他の生徒が解く問題はすべて予習できないので、初見の問題を突然解説されても…??となる。
- 数学がますます楽しくなりました。そして、今まで学んできた数学は、今学期 BCM I で学んだ知識を base にしていたのだなと、改めて感じました。
- 内容は、高校までに習ったことのように感じられるけれど、新しい文字や表記の仕方などいろいろ出てきて難しいです…!! 試験は open book ですか??
- とても面白いです。記号の使い方も大分慣れてきました。
- 高校までの既習分野について論理に重点をおいて学んでいると感じる。大学受験の際にも要求されていたが、関数の定義域や
g: N → R といった範囲のしっかりとした理解に不安を覚えている。証明を自信を持って終わらせることができないのは、これで終わらせて良いのか、あるいはその点にも触れるべきかが最後心残りになっているからだろう。もう少し、自分で集中的に取り組むことで、曖昧なのに何を加えるべきか分からない、というこの状況を変えようと思う。演習の時間は、自分で説明しなければならないし、他人の注意されている点やみんなの質問意見を知ることができるので、私には、必要な授業内容と改めて気づいた。
- 証明中心なので、少し大変だと感じています。昔から証明に苦手意識があったので、少しは克服できればいいのですが。
- 7:30から、部活に夕食を食べてから参加したいので、時間通りに終わってくれるととても助かります。
- 内容がとても楽しく良かったですし、講義も分かりやすかったです。
- 講義でなんとなく理解して、演習でそれを固めるといった感じでしょうか。講義自体はとても難しいです。
- むつかしい。ややこしい。扱う問題の数が多い(だから悪いではなく)復習が大変だ。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。演習は運営の仕方も、終わる時間も難しいですね。まず、一つの改善として、問題自体も簡単に説明してもらいましょう。問題自体を簡潔にまず書いてそれから始めるのも良いかな。クラスで説明します。解説できる問題の数は限られているので、それを考えて、早めに説明に入らないといけませんね。
- 演習問題の解答は配布予定ありません。奇数番のある程度解答がのってますし、偶数番は大体演習でカバーしますから。模範解答とは言えませんが、他の受講生の解答の問題点を見つけるのも大切な訓練です。自分で解かなくても、問題だけでも、少し見てくると良いですね。
- 楽しんでくれている人も何人もいるようで嬉しいです。証明の訓練は難しく、それには、証明をどこまで書くかといった問題も含まれます。たしかにすべて書くわけにはいきませんが、すべて書こうと思えば書けるということが大切かな。
- 授業は、講義、演習、宿題、小テストで構成されています。しかしこれに、皆さんが教科書を読んだり、問題を考えたり、他の本を調べたり、ハンドアウトを読んだりといったことで応答して初めて機能するコースですね。講義をうまくやって、皆を「分かった気にさせる」ことは講義の上手な先生ならできるかも知れません。しかし、分かった気になったとしてもそれは分かることとは異なります。基本的には分かるとは能動的な知的活動です。皆さんが、自分で勉強していて、そこに至るということでしょう。わたしは、刺激を与え、いろいろな方面から何度も説明をするだけです。宿題も、不安なところは、たくさん解いて出して下されば、見ますよ。追加で、あとでまた出しても構いません。追加であることを書いておいて下さると嬉しいですが。すべてが良問とは言えませんが、Extra Problem(ハンドアウトの問題)も解いてみると良いと思います。無論、これはできると思えば、とばせばよい。不安なものは、提出して下されば直します。
- 演習での発表はまだ、ほんの少しですが、これがゼミ形式の勉強につながっていきますし、何と言っても分かりやすく説明することは大切です。その工夫もして下さい。あと4週かな。そろそろ理論と言えるものに入っていきます。楽しんで下さい。
QUIZ6 : 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。
- 経済学でラグランジアンを用いるとき、λは所得のシャドープライス(市場での価値を実際の価値に調整する係数?)を表すのだそうです。驚きました。
- 高校のころ、微分という操作が一体何を意味しているのかわかり始めたとき、感動は忘れられません。
- 特にコレ!というものは思いつかないのですが、新たなことを学ぶたびに、心が動かされます。
- 小学生までは親に影響されて算数オリンピックによく出ていた。1次を突破したこともなかったが。やっぱり解けたときの喜びはあった。意欲的にもなれたとも思う。高校入学後、友達にかなり勝ち残った子がいたと知ったときある意味感激したと言えるだろう。
- 高校の数学の参考書を今読んでみると簡単に理解できてしまうこと。
- 小平邦彦「怠け数学者の記」(岩波書店)面白いです。
- 教科間でのつながり(高校の時だと数学と物理とか)が見えると少し面白いなと感じます。やっているものが難しいほど、つながりを見つけられたら面白いと感じる…と思います。
- ベクトル空間が広い。
- 心理学の理論及び、事例と似た Case を周りの人間関係で発見したとき。倫理的問題を避けるため黙っていますが。[11] = [0] ∈Z11。卑弥呼=いやしくひさしく(弥のもつ意味)呼んで! 音楽鑑賞でオブリガートにも手を抜いていないのを聞けたとき。
学生へのメッセージ
- 今回は、小テスト自体書くことが多かったので、メッセージが殆どなかったかな。でも、感激を持って学ぶことができることは幸せだと思いませんか。知的に生き生きと生きている証拠ではないでしょうか。私も数学を教えていて、その感激を皆さんとどうしたらシェアできるかをいつも考えていますよ。大学の最初に教えるようなことでも、自分も苦労して理解したことが多いので、新鮮にそのときのことを思い出しながら、教える、それと同時に、教えながら新たな発見ができるように、常に新しい証明を考えたり、他の問題との関連を考えたりしています。無論、それを皆、授業で活かすことはできませんが。小テストを作るのも大変ですが、楽しみでもあるかな。その時々に問題を作りますから。いずれにせよ、授業をしていたり、授業の準備のなかで感激すること良くありますよ。私はよく「ナールホド」と深く理解することと言うことがありますが、数学では、これが大切かなと思っています。同じ事でも何度も「ナールホド」と理解を深めることもあります。その感激をちょっとでも皆さんも味わって頂ければと願っています。
QUIZ7 : 数学は明確な定義と、論理・推論で組み立てられているので、普遍性のある真理を得ることができるのだと思いますが、そうであるにも関わらず理解するのが難しいのは何故なのでしょう。
- 1つには興味が湧かない、ということがあると思います。何でも関心のないことを理解しようとするのは難しいものです。興味がある人でも、普通時間をかけないとわからないですから。明晰判明であることと理解に時間がかからないという事は必ずしも結びつくものではないのだと思います。論理は人にとって「わかりにくい」のかもしれません。
- 定義の内容が、日常生活で使用する数字や言葉よりも難しく、卑近なイメージを持ちにくいから。
- 人間の脳は数学とは明快な論理思考を持っていないから。
- それは、数学の表記の方法に問題があると思います。数学者はある万物共有の記号を使うがそれによって何を連想する(頭の中で組み立てる)かは、数学者特有なので、数学者はよく敬遠されるのではないでしょうか。
- 人間がわずかな知恵をふりしぼって考えたものだから。人間の脳みそには難しいと感じられるだけ。
- 理解は可だが、そのへの道筋が多くの学ばなければならないことがあり、大変だから。
- 証明していけば正しいことは分かるが、理解が感覚にそぐわないときがある。やはりそこが人間とコンピュータの違いなんだなと実感することが多くなった。確かに解答の方針を立てるときには必要な直観がそういうときには障害になりうるのだと思う。
- 現実に」ある具体例におきかえにくいから、思考のみで理解するのは実は難しいことなのです。
- 内容が抽象的にならざるを得ないので、頭ですぐに納得できることができないからでは?単純に言語としての数学(このプリントで言えば R、{…|…})がうまく意味をつなげられない、というのもあるとは思いますが。
- たくさんの記号があるために、ごちゃまぜになりやすいから。
- 明確な定義を現在世界と結びつけることが難しいからではないでしょうか。
- 論理の中で定理や定義などは「明らかなもの」として説明なしに使用されることが多い。もしそれについての理解が不十分ならば、自分にとってその論理は、論理的でなくなってしまう。そう言うことが、積み重なると、数学はどんどんむずかしく感じられるようになっていく。
- 中学一年生に英語が難しいのと同じ。日常生活でも使えばOK.あと、日本語的発想以外の言語発想をみにつける、特に英語とか(言葉自体に係わり方のあいまいさを少なくできる。)
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。このテーマは初めて扱いました。みんさんのメッセージ素晴らしいですね。じっくり味わいたいと思います。数学はどうしても得意な人とあまり得意ではない人とがいます。早く理解できる人とそうでないひと。数学の世界にいると、早く理解できることはやはり大きな力であることは確かですが、それほど単純ではないこともよく経験します。じっくり深く理解することによって、見えるようになることも多いのです。
- みなさんが書いて下さったことは、数学を教えるときに注意すべきとても大切なことだと思います。人は苦労して理解したことでも、理解してしまうとその苦労を忘れてしまい、今の理解をそのまま説明しようとしてしまう。それはまた、同じ苦労を人に強いることにもなります。といって、すべてのステップを丁寧に説明し、そのステップを埋められたからと行って、それで理解したとも言えないところが難しいところです。あたまの中はどうなっているのでしょうね。人の理解のメカニズムもいずれ分かるようになるのでしょうか。それが分かったら、数学ももう少し理解しやすくなるのでしょうか。みなさんはどう思われますか。
QUIZ8:ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。
- まだ専攻を決めていなかったので。今でも十分魅力的ですが…。
- 文系に進みたかった。だけれど、数学・物理や音楽も勉強したかったからです。
いまでも使われているかどうか分かりませんgな、「"行動する" "リベラルアーツ"」というフレーズが好きでした。ICUは "行動する" ことには力点を置いていると思いますが "リベラルアーツ" については自校が日本唯一"本格的" リベラル・アーツ教育(何が本格的なのか知りませんが)であることを理由に疎かにしてしまっているようにも感じます。(教学改革によって良くなることを願っています。)人文科学を専攻するものが自然科学を学ぶことの重要性、数学を学ぶものが歴史を学ぶことの重要性、語学を学ぶものが宗教を学ぶ重要性…など、一見まったく関連のない分野に見えても、いざ学んでみるとそこには決して見落とすことのできない Universal な問題が眠っているということに気づくことこそ、Liveral Arts の重要な意義の一つであると思っています。それには、生徒に先んじて、教員がまずリベラル・アーツを獲得する必要があると感じます。
- 易しめの入試難易度と、高めの社会的評価、自由な校風。
他大学との交流がもう少し増えた方が自分の生活を客観的に見ることができると思う。
- 学部という枠にとらわれず、幅広い分野において、学ぶことができること。少人数で皆仲良し。先生との距離が近いところ。さらに、魅力的にするには、学年の枠を越えて、先輩、後輩と深く交流できるようにする…?!
- ICU高校に通っていました。ICUは知名度をあげれば文句なしです。
- やるたいことが分からなかったから。キリスト教の大学だから。
スポーツ推薦を採用してみる。
- 英語と数学を学びたく、他にも経済学や物理学など、興味の幅が広かったため。
もっと学生の声を聞く。
- 大学に入って理系の道に進んでいきたいと思ったが、いろいろあって、日本だけにとどまらない方向を考えたとき、ICUは良い環境にあると知って。
最近あった教育改革など、詳しくは知らないが、新しい動きを積極的におこしていってほしい。
- ICUHSだから。
- 自由度の高い大学(自分の好きな科目を好きなだけ学べる)というイメージに憧れたから。
魅力的になるかどうか分からないが、各ジェネエド(H/SS/NS)の代わりに(旧 Division の)基礎科目を取っても単位として認められるというような制度にすれば興味のある教科への学習がやりやすくなるのではと思う。(ひょっとしたら2008年度からそうなっているのかもしれませんが。)
- 学生全員が都道府県の一を把握することが魅力的にする一つだと思います。(自分の件の位置を間違われるととてもショックをうけます。)日本全国どこから来た人でも、ショックを受けることなく、生活できるならば、それは魅力的だと思います。
- 森の中に白鳥の泳ぐ広い湖を作り、アヒルボードを用意する。大学全体を一望できる空気のきれいな高原を作る。馬に乗ったり、牛に触れたりできるように、動物を増やす。キリンもほしい。
- 国立を落ちてここに来ましたが、案外過ごしやすくて今は満足しています。うちの学校の中にいるうちはいごごちが良いのですが、進路やキャリア形成面に対するサポートが弱いので、そこを何かしてほしいです。
- 英語と理学の両方を学びたかったから。せっかくリベラル・アーツなので、もっと専攻の種類を増やしてもいいかもしれません。(理学だったら天文や地学を入れたりだとか。教授をそろえるのが大変でしょうけれども。)
- 普通の学力検査もキチンと行うようにする。線形代数もText からの HW ではなくこのようなクイズがあれば、きっと課題の問いに埋もれなかったと思います(苦笑)。
学生へのメッセージ
- メッセージどうもありがとう。みなさん、色々ですね。なかなか難しいなとも感じます。背景も異なるし、目指すものも異なるからです。わたしも、毎日、どうすればよいか考えていますが、やはり基本はみなと話すことかなと思っています。学生さんや教員、職員の思いを聞くこと。聞いてどうなるかは分かりませんが、それなしには、思いをシェアすることもできないでしょう。
- キーワードはICUではやはりリベラル・アーツということになるのだと思います。私のホームページもいろいろと書いたものを載せていますが、リベラル・アーツは何かが、一人一人とても異なっていることをまずは理解しないといけないと思います。一般的には広く学ぶことを意味していると思いますが、広ければ良いかと考えると、その方向で、この小さな大学を良くしていくことには自己矛盾もあります。少人数で、教員との距離が近くということを維持するためには、教員も学生もある程度の数に抑えられていることが必要です。お金の問題もあります。現在は、大体、一年間で学生1人あたりにかかるお金が 2,000,000円を少し越すぐらい。学生の納付金は、入学金も含めてならすと 1,359,000 + 300,000/4 = 1,434,000 円(4年間合計5,736,000円)国庫補助金は約18% ですから大体 258.120 円。ということはまだ 300,000 円以上足りません。この主要な部分を土地(野川公園)を売ったお金でまかなっていますが、株価が下がったり長期金利が低いとなかなか難しい状態が続いています。教員を増やしたりといった、人件費は増やすのは難しいでしょうね。授業料を高くするのが一つですが、皆さんがそれを望まないだけでなく、絶対にいけないと思います。アメリカのリベラル・アーツカレッジや有名な私立大学は、年間の学費が、3,500,000 円程度ですが、これは、金持ちの大学ということです。ICUもたぶんにそうなっていますが、これ以上あげてしまったら、この大学の卒業生自身も変わってきてしまうでしょう。
- ちょっと横道にそれすぎました。つまり大学の運営も考えると、上の様なことはできません。そうするともう一つ本質的な部分を大切にすることです。つまり、広く学ぶことはなぜ大切なのかということまで掘り下げて考えることです。それがICUでは、閉鎖的・排他的な価値観から開かれた価値観へと自己変革をすると表現されています。これに自己中心的な価値観からの解放もわたしは入れるべきだと思いますが。そのためには、どのようなカリキュラムおよび教育システムが良いかということではないかと思います。
- でも皆さんの一言一言とても素晴らしいですね。いろいろと考えさせられます。まずは、私自身がリベラルにならなければいけませんね。真摯にそのチャレンジを受け止めたいと思います。これからもいつでも話しに来て下さいね。待っています。
Final : (1) この授業について。特に改善点について。
(2) ICU の教育一般について。特に改善点について。
- (1) 先生、今学期の数学のクラスはとても有意義でした!! インフォに行っても、数学通論の考え方を遣わなくてはいけないので、もっと最初からコツコツと頑張っていれば良かったのですが、最後のテストの直前の追い上げでかなり勉強しました。果たして大丈夫だったでしょうか。(少しこわい)笑い。
(2) 数学で勉強したいことは…特にはありません。(泣)他の分野では夏休みのうちに、英語を復習して TOEFL を受けたいと思っています。
- (1) 最初は大丈夫そうでしたが、進につれてついていくのがやっとになってきました。もう少し、復習をすべきだった…。
(2) 情報をより深く学ぶためにも、この分野もうちょっとしっかり学ぶ必要があると感じました。
- (1) 集合のところの難易度が高いので、そちらにもう少し時間をあてられたらいいと思います。
(2) 哲学と音楽特に対位法などを勉強してみたいです。
- (1) 抽象的な内容が多く、理解が大変でした。
(2) 情報処理など、やってみたいです。
学生へのメッセージ
- メッセージどうもありがとう。今回も期末試験の内容が多かったですから、メッセージは少なかったですね。頂いたメッセージは何回も見直して、生かしていきたいと思います。反省点などは、「この授業について」に書きますので、そちらも見て下さい。ただし、反省点は、あくまでも自分自身のため、次回への改善のためですが。一学期間ありがとう。今後とも宜しく。わたしというよりも数学を。