Last Update: June 24, 2007

BCMM I
数学通論 I

2007年度:通信欄メッセージ :

  1. この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。
  2. 数学と論理の関係について、その違いについて。
  3. ICUの教学改革について。
  4. 将来の夢、目標、25年後の自分について、世界について。
  5. (a) これまでの数学通論 I (BCMM I) について。
    (b) 改善点など何でも書いて下さい。
  6. 中間試験について。
  7. 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。
  8. 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。
  9. あなたが尊敬する、または、魅力的だと思う人は、どのような人ですか。そのほか何でもどうぞ。
  10. ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。
  11. (1) この授業について。特に改善点について。
    (2) ICU の教育一般について。特に改善点について。
この欄は QUIZ(小テスト)等における通信欄での受講学生とのやりとりを記録したものです。返事を書いて返却していますが、わたしからのメッセージの一部をまとめたものも掲載することとしました。個人情報については注意して運用していくつもりですが、何か問題がありましたら、鈴木寛 hsuzuki@icu.ac.jp まで御一報下さい。
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QUIZ1 : この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。

  1. 要望は特にありません。楽しく数学ができれば満足です。
  2. この授業に期待すること:数学的思考の訓練による人格の陶冶。
    要望:LAII の時みたいな感じで十分です。
    数学:思考訓練という名の教養。
  3. 物事の論理が整理して明確に理解できるようになる。
    単純なことを複雑に考えたがる学問。複雑なことを単純に考えたがる学問。
  4. かっこいい証明がかけるようになりたいです!!
  5. 数学は、宇宙のような感じです。
  6. 何かいろいろとややこしいです。2番の計算がすごくのろかったので、どうやってかスピードを上げたいです。自分 info なんで、数学も、もっと勉強したいです。
  7. 細かな正確さを追求していくことに慣れる。正確とは何か?ということを考えていきたいです。数学はあいまいさがなく、バシッとスッキリするもの。ただし、幾多のモヤモヤの先にという条件がありますが。
  8. 基礎的な土台から、しっかり学んで行きたいです。
  9. 期待すること:特になし。
    数学:生き甲斐。
  10. 期待すること・要望:おもしろさ、わかりやすさ。

学生へのメッセージ

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QUIZ2 : 数学と論理の関係について、その違いについて。

  1. 論理を生み出すのは数学で、しかしながら数学は論理の使用形態の一つであると思います。「論理」そのものを疑うことができるのは、数学と、数少ない哲学者のみですね。
  2. Logic is a process to find out fact. Mathematics is a tool to aid us in that process.
  3. 今の時点では、論理は数学をやる上でのツールの一つなのかと思っています。
  4. 数学は、論理の道具だと思います。
  5. 論理は、言葉の骨組みで、数学はその骨組みのつなぎ方みたいなものだと、うまく説明できませんが、思っています。論理は転がせないし、数学は飾れないのが違いと思います。
  6. 数学で、問題を解く際に、用いられるのが論理で、論理は他の学問でも用いられている。
  7. 論理的に物事を考えるとき、言葉だけではどうしてもわかりにくいことがあり、そんなときに、数学で論理を記号化すると見えやすくなるということがあるのでは。論理の方法の一つとして、数学があると言ったところでしょうか。
  8. いかなる数学的言明も、公理的集合論から論理法則に従って演繹されると言うことを考えると、論理とは手段、もしくはルールと考えられ、数学はそれの下で行われる一つの知的演繹活動ではないかと思います。数学=演繹すること、論理=その際のルール。それではお休みなさい。

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QUIZ3 : ICUの教学改革について。

  1. 方針がはっきりしていて良いと思いますが。入学時と卒業時の肩書きが変わるのは、将来にわたってめんどうになりそうです。
  2. 個人的にはNS廃止はあり得ません。
  3. 改革が実行に移されるとき、既に私はICUを離れています。今の、Fr. So. Jr. また入ってくる 12の学生にとっても、その成果を得る前に卒業することでしょう。でもいずれにせよ、将来のICUがより素晴らしいものとなることを、将来のICUの学生がよりよい教育をより素晴らしい citizen となることを期待してやみません。
  4. 本題からは少々はずれますが、最初に私がICUに入ってから、特に最近気づいたことを書こうと思います。それは、ICUは Critical Thinking をしきりに叫んでいるが、ICU自体が「アメリカ式、欧米式大学」というものを無批判に取り得れようとしていないかと言うことです。以前ある先生のところに相談事があって話を聞きに行ったのですが、その先生は「欧米では…」としきりにおっしゃり、しまいには「ICUは欧米式大学を目標にし、その疑似体験をさせているようなものだ」とおっしゃりいささかショックを受けました。
    私はICU建学の理念ー戦争の反省から出発し、責任ある地球市民を育てるに惹かれて入学しました。しかし、このような話を聞いてしまうと、ICUの言う先生の、反省・失敗というものは、日本にあるのであり、そのためには、日本人を欧米型人間に再教育必要がある、というオリエンタリズム的なものであったのではないかという疑問がわき上がってきてしまいます。
    かなりの極論では、ありますが、少なくともICUは独自の姿を追求していると言うよりは、欧米方向にただ向かっているだけという姿勢が見て取れ、この教学改革が、私の中のそのような印象をより強くします。案内に、ダブルメジャーは欧米の大学ではごく一般的、といった様なことが書いてありますが、「他がやっている」ということは何か物事を考える上での参考になっても、理由にはなり得ません。たとえそれが欧米で成功していたとしても、日本で成功するとは限りません。
    わたしは、決して、この教学改革の中味に真っ向から反対しているわけではありません。ただ、ICUにもっとこの建学の理念を大事にし、それが感じられるような大学になって欲しいと思うだけです。戦後レジーム脱却のなのもと、憲法改正が唱えられ、より欧米よりの国家へとなろうとしていることと、この教学改革が機を同じくしていることに、何かの因縁を感じずにはいられません。
  5. ますますNSの影が薄くなりそうな感じ…(悲)。
  6. 選択肢が広がるというのは逆にどれも選択せずにどっちつかずになる人も増えかねないということにもなると思います。自分の道を迷う人が結局どの道にも行けなくなってしまう、ということの無いようにきちっとサポートする体制が必要なのでは。
  7. 大きな変化が果たしてあるのかわかりません。
  8. 詳しく知らないので、何とも言えませんが、それはそれで良いと思います。

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QUIZ4 : 将来の夢、目標、25年後の自分について、世界について。

  1. 25年後も生き生きしていたいです。
  2. 具体性に欠けますが、大学を卒業しても一生いろいろなことを勉強し続けていきたいです。そうやって世界についても一生考えていきたいです。数学とは違った答えのない旅になると思いますが…。
  3. 前進あるのみっ!!
  4. 世界は環境問題に悲鳴をあげていると思う。
  5. 幸せな家庭を持ちたいです。全宇宙のことを考えると人間がすごくちっぽけに思えてきます。
  6. 健康。

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MID : a) これまでの数学通論 I (BCMM I) について。
(b) 改善点など何でも書いて下さい。

  1. 情報量が多くてムズカシイです。
  2. (a) なんとかかんとかついていっている感じ。(ついていけてないことも。)
    (b) 特にないです。
  3. (a) 適度なスピードなので、ものすごくおいていかれてしまっていることがない。
    (b) 問題の解説は、時間通りに終わるようにして欲しい。

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QUIZ5 : Mid の (a) (b) および (c) 中間試験について。

  1. テストのほうには、情報量が多いと書きましたが、今考えると、そうではなく、今までやってきた数学と趣が異なるため難しく感じるのかも知れません。そのせいか、「わからない」が「理解できない」より「何がわからないかわからない」に近い気がします。それぞれ何が議論の中心なのか、を強調しながら、進めて頂けると、わかりやすいかも知れません。中間試験は、今改めてやってみると、そんなに難し問題ではないんだと気づきました。今学期は、exchange の準備で、なかなか勉強の時間がとれなくて・・・というのは言い訳ですね。時間をもっと効率的に使って頑張ろうと主増す。やはり、講義を聞いたり、教科書を読んだりして、何となく理解してるだけでは全然理解していることにはならず、その解法を自らで再現することはできないだなと痛感しました・やはり、Math is not spectator's sport ですね。心を入れ替えて頑張ります。
  2. 数学的な説明が何なのか今までよくわからなかったのですが、だんだん「書き方」みたいな物が見えてきました。こんなところを変えると良い、といった改善点を指摘して頂けると助かります。
  3. 難しいですね。整数論あたりは、もっと掘り下げないとわからないかも。有理数、無理数もまだ曖昧なままです。
  4. (a) これまでが序の口と思うと、長い道のりですね。(b) 説明がていねいなので、助かっています。あと、半学期宜しくお願いします。
  5. このままで良いと思います。

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QUIZ6 : 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。

  1. 小学校時点での算数教育と、中学校の数学教育の差、中学校時点での数学教育と、高等学校の数学教育の差、特に中・高で、教育課程の震度の差は甚だしいのでは無いでは?僕は、小・中・高で生きてきましたが、殊に数学教育は長いスパンで見なければならないと思う。
  2. 数学脳という言葉もあるし、もともと数学に強い人、弱い人はいると思う。それがそのまま数学嫌いにつながることも、めずらしくないかも。(得意、不得意が、好き嫌いに直結するパターンが多い気がする。)
  3. 大きな原因は、「思考離れ」にあると思います。そして、その大きな原因は、情報の氾濫であると私は考えます。勉強について言えば、予備校や参考書などが「これをやれば、絶対合格」などと唱い、それらに多くの需要が集まっています。これは、多くの人がどうすれば、成績が上がるか、といったことを自分で考えようとはせず、他に「答え」を求めようとしている、と言えると思います。つまりそれらの情報が、わざわざ自分で考えなくて済む様な状況を作りだしているわけです。最近の受験ゲームにのってか「我が子を有名私立に入れる方法」といった広告をよく電車などで見ますが、見るたびにバカげた世の中だなと思います。こういった現象は勉強関係に限らず、最近(といっても私自身最近の人間ですので昔のことはわかりませんが・・・。)特に目立つ気がします。今の世の中、何事にも頼るところがありすぎるため、自分で考えて、自分から主体的に行動しようという意欲が失われつつあるのではないでしょうか。自分もついつい他に頼ろうとしてしまい、その度にイカンイカンと思っている次第です。それらを供給する供給が悪いのか、それともついついそういったものに、手を出してしまう我々消費者が悪いのかわかりません。おそらく両方でしょう。
    話はずれましたが、数学離れもそのことが、原因ではないでしょうか。そう言った「思考停止」した人たちが数学をやろうとすると、とにかく全ての公式を暗記しようとする暴挙に出て、結局数学から離れて(受験の段階では)暗記だけである程度は済む社会系の科目に移ってしまうのでしょう。実際そう言う人をたくさん見てきました。改善策は難しいですね。とりあえず「思考」にもっと重きを置いた教育を小さいころからする、といったありきたりな答えしか浮かびません。何か出来合いのものを教える上でも、そこに至った思考の「追体験」をさせることが重要なのではないでしょうか。
  4. 問題の形式が決まっていたり、公式の暗記などで堅苦しいからではないでしょうか。何かの話で日本は、1+2=□という問題だけだが、フィンランドでは、□+□=3など問題が自由だと聞きました。
  5. 大学に入ってから高校で使わなかった記号とかが多くなったので、勉強を理解して進むペースが遅くなってしまいます。
  6. 知的好奇心をそそられないからではないでしょうか。こんなことがわかると面白い!というアプローチがないとわからない+つまらないの二重の悪いところが出てしまうので、なぜ、どこがわからないのかをとことんまで突き詰めて一緒にやっていくしかないと思います。
  7. 先生の教え方や数学を受ける姿勢。
  8. 中学時代の数学嫌いと、高校時代の数学嫌いには、だいぶ差がある気がします。まず、中学時代に数学嫌いだったら、高校に行っても、嫌いなままだと思います。(まわりをみていて)そういうひとがなぜ嫌いなのかはわかりません。親の影響でしょうか。高校に入って嫌いになる人には、きっと(思いつく限り)2種類いて、それは、(1)ついていけなくて、できないから嫌いになる。(2)楽しくなくなる。だと思います。(1) については、高校数学のレベルについていけなくなって、嫌になる場合です。これは、本人が頑張るしかないでしょう。(2)については、先生の影響が大きいと思います。高校時代の科目の好き嫌いは、どの先生にあたるかに大きく左右されると思います。必ずしもそればかりではないと思いますが。先生のレベルアップが大事だと思います。

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QUIZ7 : 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。

  1. なにか帰納法の強化版がイマイチわからないです。
  2. 世界中で 10進法が通ること。手の指が8本だったら8進法だったかな。としたら2は優れた数ですね。
  3. 相対性理論を解説した本を読んだときはとても感激しました。
  4. 数学は(特に定理が証明されたときに)自分の想像力がいかにちっぽけで、その外には果てしなく広い世界が広がっていることを教えてくれます。その度にただただ感激するばかりです。
  5. この Quiz の設問 2 のような問題をやると面白いと思います。
  6. やっぱり問題が解けたとき。逆に解けないと、頭がガンガンしてきます。
  7. 悩んでいた問題の解法が浮かんだときはいつでも嬉しくなります。先生の小クイズは、難しさとひらめきやすさのバランスが丁度よくて楽しいです。
  8. サイン・コサイン・タンジェントが視覚にしっかり表せたときは感動した。三つ葉や、四つ葉のような形が式で表せたり、y = x3 のグラフ。
  9. 新たな知識を得たとき。また、新たな理解が得られたとき、等々。

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QUIZ8:あなたが尊敬する、または、魅力的だと思う人は、どのような人ですか。そのほか何でもどうぞ。

  1. 集中力が続く人。切り替えが上手な人。
  2. 自分の表現できないものを表現する人。
  3. 自分の分をわきまえ、その分に誇りを持てる人。
  4. 自分が努力を怠る人間なので、努力できる人は尊敬します。ただ、いくら頑張ってもその人にはなれないのですから、他人を尊敬している暇があったら自分を磨こうと思っています。
  5. 人生を楽しんでいる人。何かに追われているときはそんな人の様にゆとりをもって日々を過ごしたいものです。心のありようの問題ですが。
  6. 自分にはない表現力を持つ人。
  7. 何か一つでも、人に得意になれるものを持っている人。たとえば、メジャーリーグの松井選手や、イチロー選手のような。

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QUIZ9:ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。

  1. 国際公務員になりたかったから。色々なことを同時にアピールするのは止めた方がいいと思います。
  2. 日本に住みたかった。
  3. 立地条件 etc. で決めました。
  4. 英語を伸ばしたく、また専攻以外でも興味のある分野について触れやすいカリキュラムになっていたため。すでに充分魅力的だから、あとは、こんな魅力的な大学があるんだということをもっと知ってもらえれば人が入ってさらに魅力的になるのでは。
  5. ICU内の交通の便を良くして欲しい。
  6. リベラル・アーツだったから。(改善方法は)パッとは思いつきませんが、自分にとっては今のままで充分です。
  7. リベラル・アーツだから。(改善方法は)コンフリクトを少なくする。

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Final : (1) この授業について。特に改善点について。
(2) ICU の教育一般について。特に改善点について。

  1. (1) 特にありません。良かったと思います。
  2. (2) 数学はCLA の Core Course にしても良いのでは?
  3. (1) あまりの深さに若干だじろぐ部分もありました。
    (2) 私の意見はもう充分おわかりかと。
  4. (1) 印象だけで嫌いと思っていた証明も勉強するとけっこう楽しかったです。
  5. (1) うーん。
    (2) 教育の幅が一人のは良いが、専門ごとにわけたときに、それを履修する生徒の人数のかたより具合はちょっと。入学時に、大体きまってると、逆にやりやすいかも。
  6. (1) NetCommons の Cabinet の Lecture 毎に Up したが、日付はフォルダの作成日で振られていたため、フォルダの作成より後にフォルダ内にファイルをアップするといつファイルがアップされたかが、見落としがちになる。(例:Quiz, 中間試験の解答など)のでアップ日毎にフォルダーを作るのが良いのでは。
    演習がしばしば7時限目に終わらない。おそらく最初の人が黒板に書くのに時間を取りすぎ。
    (2) NS と他学科の時間割がフレキシブルのなさ。新時間割でNSはどう科目で単位の整合性を保つのでしょう。4時限がすべてロングだとやりにくい。2単位の実験がやりにくいのでは。
  7. (2) 漢字をもっと。
  8. (1) あたりまえとして扱っているものを証明するという考えが難しかったです。
  9. (1) テストの時間勘違いしてました。

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