Last Update: June 23, 2006
BCMM I
数学通論 I
2006年度:通信欄メッセージ :
- この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。
- 日常生活において、論理的とはどういうことでしょうか。どういう場合に論理的なことが大切でしょうか。
- 数学における論理思考を日常における種々の問題の考察、議論に適用する時にもっとも注意すべきことは何でしょうか。
- 将来の夢、目標、25年後の自分について、世界について。
- (a) これまでの数学通論 I (BCMM I) にういて。
(b) 改善点など何でも書いて下さい。
- 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。
- 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。
- ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。
- あなたが尊敬する、または、魅力的だと思う人は、どのような人ですか。そのほか何でもどうぞ。
- (1) この授業について。特に改善点について。
(2) ICU の教育一般について。特に改善点について。
この欄は QUIZ(小テスト)等における通信欄での受講学生とのやりとりを記録したものです。返事を書いて返却していますが、わたしからのメッセージの一部をまとめたものも掲載することとしました。個人情報については注意して運用していくつもりですが、何か問題がありましたら、鈴木寛 hsuzuki@icu.ac.jp まで御一報下さい。
QUIZ1 : この授業に期待すること。要望。自分にとって数学とは。
- まだ、始まったばかりなのでどのような授業かは分かりませんが、第一回目の授業は分かり易くて、とても楽しい授業だったので、このままお願いします。演習の時間はだらけてしまっていた(自分が悪いのですが)ので、緊張感をもって行いたいです。
自分にとって数学とは:難しいけれど解けると嬉しいもの。まだまだ数学に対して無知なので、たとえ問題が解けたとしても、公式を当てはめたりしただけである場合が多い。本当の意味で、理解できているわけではないので、本当の意味で理解できるようになりたい。一番答えが明確できれいな学問(民間療法がない)。
- Physics 専攻なので道具として使うことが多いように思います。微積の Class など今までにいくつか取ってきましたが、数学の面白さを改めて感じることができるような内容なると嬉しいです。
- 言葉。
- 楽しい授業で論理は面白いなと思いました。数学とはコミュニケーションの Tool であり、自分とは何か無限とは何かを考える目的でもあります。言葉では上手く表せませんが、お許し下さい。
- 期待:数学語を読めるようになること。
要望:疑問・質問(提出前に課題に関してでなく)に対処してもらいたい。
数学とは:考えていると、一番頭が痛くなる。しかし取り組んでいて一番面白い。
- 数学は Linear と calculus 以外はやっていないので、楽しみにしています。
- このクラスをとるのは2回目なので、今度はちゃんと内容を理解したいです。このクラスで扱う内容が他の分野にどのようにつながっているかなどのお話しが聞けると嬉しいです。
- わかりやすい体系だった授業。鈴木先生の数学は分かり易いので楽しくて面白い。自分は、数学で教職をとっていて、もっと数学の面白さを伝えられるような授業をいつかできるようになりたい。自分にとって数学とはパズルです。頭を整理するための手段です。
- この授業に対して期待していることは、数学が得意でない自分でも分かりやすく速すぎない講義です。それと質問がひつとだけ。毎週出るクイズやテストなどで回答を英語で書いても構わないでしょうか。
- 時間が短いのでもっと長くして下さい。土日を挟むようになると良いです。
- 期待すること:自分が日常生活において、確実に使わず確実に気づかないような数理に触れてみたい。
要望:一回目の授業が面白かったので、同じような感じで。
数学とは:世界をつかさどる理。自分たちを束縛する世界そのもの。
- Info. に進むつもりなので、この論理などはきちんとMaster したいです。僕にとって数学は Info 物理の表現を明確にする tool だと。
- 数学はつかんでは消え、つかんではきえするやつ。
- 楽しみたいです。数学は趣味。
- 未だに自分にとって数学がどんなものか、分かっていないのが正直なところです。とりあえず、必要なもの?という気がします。
- 情報科学専攻なので、 strongly recommended であるこの授業を取りました。あまり証明問題は得意ではないのですが、頑張りたいと思います。
- 具体例がないと理解がすごく遅いので、できるだけ授業中に問題例みたいのを説明してもらえると助かります。
- 数学の中でも、今まで苦手意識があった分野であると同時に、大学に入って数学をやってきて、1番興味が湧く様になったところでもあるので、周りの子と議論する時間が授業以外でもとれるようになると良いと思う。私にとって数学とは、学校で勉強したものの中で最も長続きしてるものだと思います。やりがいがある。
- 問題をといたり計算したりするのも大事だと思いますが、数学という学問そのものに必要な定義や考え方を学んで行きたいです。私にとって数学は誰にでもできるのに、誰にもわからない事だらけの奥が深いものです。
- 自分にとって数学とは今のところ一番好きな教科です。この授業は他の必修授業との関係で履修できませんでしたが、頑張るのでよろしくお願いします。
- 文系でも理系でもない根っこの部分の一つであるがために色を持ちにくい世界。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。新しいクラスと出会うとなにか私もわくわくします。一学期間宜しくお願いします。この欄には、皆さんへのメッセージを書くわけですが、過去のページにも毎年メッセージが書いてあります。なるべく重複しないように書くつもりですので、興味のある方は、他の箇所もあわせて読んでみて下さい。
- 授業の情報は、基本的には授業と演習で提供しますが、同時に、Blackboard と、この subsite 内のホームページにもあります。最初は、おそらく、小テスト Quiz の過去問を確認するために、subsite 内のホームページを見ることが多いと思いますが、できるだけ、Blackboard に入り、そこからのリンクをたどって、subsite のページを見て下さい。それは、学期中は、Blackboard を中心に情報をアップするからです。subsite へ毎週書き込むのは、このメッセージ欄のメッセージだけだと思います。Blackboard には、小テストおよび小テストの解答の PDF ファイル、その他、問題などの PDF ファイル、課題についてのコメントなどを書きます。BBS なども設定して、そこからも質問に応じられるようにすると思います。これらは、授業外でのみなさんの学習を援助するためです。私の予定は、研究室のドアに貼ってあります。一週間の予定とともに、その週の具体的なスケジュールも貼ってあります。空いている時間は、ほとんど研究室にいますので、気兼ねすることなくいつでも質問に来て下さい。私が他の用事で忙しいときは、そのときにアポイントメントを取れば良いと思います。小テストについてでも、演習問題についてでも、授業についてでも、勉強法についてでも、そのた何でも構いません。いつでも歓迎です。
- この授業の公式の目的などは、シラバスなどに書いてありますが、私が望んでいるのは、数学に触れてもらうこと、数学の魅力を知ってもらうこと、数学の論理の練習を皆に経験してもらうことです。数学は時代とともに変わらない真理追究の学問です。応用もたくさんありますが、それは数学で得られる真理に普遍性があるからだと思っています。時代が変わっても、平面上の三角形の内角の和が180度であることは変わりません。同じ円弧の上に立つ円周角が同じだなんてことも、みなさん知っていると思いますが、考えてみると不思議なことです。とても美しいとは思いませんか。このような真理は、測定技術がアップしても何も変わりません。三角形の内角の和は実は、180.0000001度だったなんてことは起こらないのです。物理や、他の自然科学とも、人文科学や、社会科学とも本質的に違う部分です。最初の条件が、日常的な問題設定からは、離れていることも多いために、この世離れした学問に感じることがありますが、数学の考え方が世の中のあらゆることに適応できることも事実です。論理と演繹などもその良い例です。しかし、なんと言っても、数学を学んで感激するのは、殆どの人が問題が解けたときの快感だと言います。それはその通りですね。Eureka 「わかった」という感激が数学において一番はっきりと感じることのできるのかも知れません。ぜひそのような感動をこの授業からも得て頂ければと思います。
- 今年は、演習も私が担当します。一緒に皆さんと問題を考えられることはとても楽しいことです。一緒に考えるので、一緒に間違える可能性もあります。完成された、完璧な授業よりも、生き生きとした授業・演習になることを望んでいます。もちろん、十分な準備をするつもりですが。演習問題をなるべくたくさんつくり、小テストとともに、毎週、皆さんに何問も考えてもらいたいと思っています。もちろん、自分が当たった問題だけでなく、できるだけすべての問題群の中から、何問かずつ解いて下さい。自分の解答が不安であれば、提出して下さればわたしが確認します。解答が不完全という場合がよくあります。皆の理解が上がっていけば、省略できることも増えていきますが、最初は、できるだけ丁寧に、答えを書いて下さい。一つ一つのステップに何故(Miksi [フィンランド語])と問いながら、これは、何々の定義より、とか、この仮定からとか、この定理をこのように適用することによってなどなど。時間はかかりますが、それだけの価値、それも永遠の価値があることですよ。
- 一学期間、宜しくお願いします。
QUIZ2 : 日常生活において、論理的とはどういうことでしょうか。どういう場合に論理的なことが大切でしょうか。
- ICU Debating Societyに入っているせいか、僕にとっては非常に大きな意味を持つ。Debateにおいて論理的とは主張(Assertion)に対し、きちんとした理由(Reasoning)が備わっている時ではないかと思う。日常生活で論理的に正しいとはそのAssertionとReasoningを結ぶ前提(Assumption)が自明である時であると思う。数学の世界では何が論理的に正しく、何が論理的に正しくないかは全て定義・公理によって決められている。数学の同値変形とはその定義・公理を利用して変形して行くに過ぎない。そのため、理論上は脳みそがあれば誰でも出来ることになっている。(もちろん、それが実際問題として以下に難しいかは実感しています。)それに対し、日常生活における論理的はその人々が持つbackground、思想によって変わってくると思う。そのため、ある人には通じる論理もある人には通じない。それが日常における論理だと思う。しかし、論理以上に人間が、より多くの人に自分の考えを正確に伝える手段も存在し得ないと思われる。また、どんな時に論理的な事が大切かといえば、ひとえに人にものを正確に伝えたい、あるいは人を説得したいという時につかわれる道具だと思われる。
- 自分が納得したいとき、他人を納得させたいときに論理的になると思います。
- 論理的であることはまだ分からないのですが、一つの法則というか、誰もが納得できる帰結を与えてくれるものだと空想しています。難しいです。
- 論理的:物事を順序立てて考えるとき。
必要性:人の話や、教科書などに接し、批判的な視点が必要なとき。
- 人に何かを教えたり、説明したりというコミュニケーションで論理的に考える・話すということが大切になると思います。誰が見ても聞いても理解できるのが論理的だと考えます。
- 今、ヒューマニの論理学概論を取っているのですが、その中で「論理的真理と経験的真理は違う」という話や、必ずしも説得力を持つ話し方が論理的というわけではないと言う話を聞いて「論理的」とは、純粋にここの事象間の整合性がとれていると言うことなのだなと思いました。日常生活においては、論理的に必ずしも正しくない言い方でも、会話の際などニュアンスで理解し合えたりしますが。それでも意味のある(ただの挨拶などでない、何らかの情報を伝えられることが目的の)会話をしたいときには、論理的であるにこしたことはないのだなと最近実感しています。
- 論理的であると言うことは筋が通っていること。人に物事を説明するときに大切だと思う。
- I believe that being logical means to think in a way that excludes factors such as feelings or inspirations. This is because these kinds of factors are very unstable and undefined. Logical thinking is extremely important when explaining something. Explanations that include logical methods can be easily understood by the opponent.
- 論理的であることは、言葉の意味そのままで「理由(原因)→仮定→結果」が自分のわかる範囲内で明確に示せることだと思います。理系であるせいか割と常日頃からものごとに理屈を付けながらくらしていますが、必ずしも論理的であることが大切だとは思いません。理屈がつかないからこそ面白いこともありますし(例えば今日は朝からついているなぁ、とか)自分なりに、あやふやではあるけれど解釈をつけてみるのもまた一興かと。普段考えていることが両極端なものが多いので、必要ではあるけれど大切とまではいかない、といったところか。
- 人にものを説明するときに、道筋がはっきりしていること。ディベートとかなにか教えるとか、起業するなど行動を起こすとき、自分のやらなければいけないことを考えられる力。
- 思考の道筋が通っていること。多分、無駄がない(はず。)こと。あせっているときにこそ。
- 論理的とは、定められたルールにちゃんと従っていると言うこと。感情などは一切無視して、いかにルールに沿っているかが、いかに論理的かを決める。なにか、絶対的なものを人に納得させるとき、論理的であると言うことはとても大切だと思う。しかし、人を裁くときなどは、論理性が必ずしも大切とは限らない。
- 筋道がきちんと成り立っていることと、飛躍していないこと?他人に迷惑をかけないときに、論理的に考えて、行動することが重要ではないかと思います。
- 物事を順序立てて考えることが論理的と言える。私に必要なことだ。
- 筋の通った行動をすること。
- 日常生活において論理的とは:例えば、誰か相手に何かを話すなら、その人を納得させるような話し方、いくつもの宿題をやるのなら、その内容につながりを見いだせるようなやり方・順番(合理的なやり方との違いは、よく分かりませんが、おそらく「合理的に」と言われたら最も効率よく、宿題を終わらせる方法、と書いたと思います。)
- 論理的なことが大切な場合:やはり自分以外の誰か(1人、2人、あるいは大勢)に対して何かを納得させたいとき。納得させないにしても、理解を求めたいとき。あとは、何かを暗記するとき、ただ闇雲におぼえるのではなく、何か、別の物事と関連づけると覚えやすい。らしいです。
- 筋道の通った論理ほど相手を納得させられるものはないと思います。私は、プログラミングが好きなのですが、一つでも間違ったり、不明確であったりするとエラーで通用しなかったり、正解が導き出せません。私が一番論理的であることが大切だと感じたのはプログラミングでした。
- 論法や文章の組み立てによって説得力を持たせたり、説明を明らかにすること。したがって、説得・説明する場合に大切。
- 思考伝達は論理的だが行動は伴わない場合が多い。だが、大局的判断を下す場合には、論理的に判断するのが好ましいのではないかと思う。
- 骨組みや形式以上に実質的に・現実的要素が多分に加味された、それこそ現実に即した思考回路。従って、必ずしも、白黒に峻別できないことが多い。
- 日常生活において、論理的であるというのは、理由や筋がきちんと通っていることだと思います。論理的であることは、他人と交流し、理解するために、大切なのではないでしょうか。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。他の箇所にも似たテーマがありますから、見てみて下さい。
私のホームページの読書記録にも書きましたが最近「フィンランド・メソッド」という国語教育に関する本を読みました。そこには「グローバル・コミュニケーション能力」を高めるための小学校などでの国語教育について、フィンランドの方法が紹介されていました。グローバル・・・はあまり一般的な英語では無いような気がしますが、背景の違った人と、コミュニケーションをする能力が大切であり、これからさらに必要になることは、ICU ならずとも確かだと思います。そのときに、必要とされるのは、情報または問題を整理し、論理的に思考し、表現し、また自分の考えや相手の考えの根拠や論理についても問い直し、背景の違う人と十分なコミュニケーションをはかることだと書いてありましたが、その通りですね。その本は、国語教育について書かれた者ですが、なんとその大部分は数学を学ぶときに一番訓練されるような気がしてなりません。推論の根拠をしっかりとさせて、相手の論理についてもしっかりと理解するようにする。是非、数学を通しても、このような力を磨いて欲しいと思います。
- 集合や論理の項では、あやふやな論理に陥らないように、ある時は真理表に訴えることを基本としました。めんどうでも戻れる場所があることは大切です。なにかおかしくなったとき、何がなんだか分からなくなったとき、戻るところは、定義、仮定、そして論理の検証です。これらもなれないと何を確認したらよいのか分かりませんが、少しずつその感覚を身につけていきましょう。
- みなさんの積極性に非常にさわやかなものを感じています。今学期が楽しみです。
QUIZ3 : 数学における論理思考を日常における種々の問題の考察、議論に適用する時にもっとも注意すべきことは何でしょうか。
- 数学に置ける論理と、日常における論理の一番大きな違いは「根拠の確率」と呼ばれるものだと思われる。数学において、 という論理が成り立つか田舎の確率は二通りしかない。100%か0%である。数学において50%正しいという事はありえない。このような場合が数学で起き得るとすれば、条件をつけて曖昧さを排除する。しかしながら、日常生活の論理が成り立つ条件として100%か0%しかないというのはあくまでも極端すぎる。例えば「風が吹けば桶屋が儲かる」という論理だって、ここの論理が成り立つ確率を考えてしまえば、実際に風が吹いて桶屋が儲かる確率は0.00001%ぐらいの門である。具体的にいえば、「風が吹く⇒目にごみが入る⇒失明する」という上記の論理の一部を考えて見ても、かぜが吹いて芽にごみが入る確率は60%ぐらいだし、ごみが入って失明する確率は1%を満たすか否か程度のものである。つまり、風が吹いて失明する確率は「風が吹く」という前提を100%としても、である。つまり、日常生活の論理は非常に検証が必要とされる。さらに、論理を検証する際には前提(この場合「風が吹く」)も検証を必要とする。そのため、日常における論理は数学的論理とはある意味切り離して考えるべきものだと思う。
- 論理的に得られた結論や答えが feasible なものであるかどうかに注意する必要がある。
- 数学の範囲の論理はすべての命題が T か F で判断でき、それらの命題の組合せで成り立っているが、日常は必ずしも二択とは限らないと思う。特に人間の感情に関わる問題はあいまいで T or F と決められない。二択ではない問題もあると認識しておくことが必要だと思う。
- 日常の問題を議論する場合は、各々の語る命題自体に私情といいますか、片寄りがどうしても含まれてしまう。ということでしょうか? 同じことを話しているつもりでも、その認識には(多分)ずれがあるわけで、そのずれが誤解や、破綻を招いてしまう機会も多いのではないかと。
- 論理的思考ではどうにもならない問題も存在すること。論理的に考え出された方法が必ずしも最善の結果を生むとは限らないこと。論理的に攻撃されると勝てないからと言って、ぶん殴ってくるやつが存在すること。
- 数学における論理思考は「である」かその否定しか扱わないので、たとえば「十分である」「まあまあである」「足りない」のようにめんどうな場合分けをする必要がある。
- 時間が無かったので後日きちんとコメントさせてください。授業が急に難しくなり、今回の Quiz はまったく手のつかない状態でした。 Lecture の中に復習をしてもらえたらと思います。
- 日常においては、数学における命題のような白黒、「1」「0」がはっきりした問題は極めて少なく、グレーや、”0.37”みたいな答えもありうるところ。
- 人間には、論理的な部分と、情緒的な部分が存在すること。スタートとゴールが明らかに間違っていても、論理を使えば、納得させる力を持ってしまったりする。しっかりとした軸(人間性の面における)を持って、論理で説明していくことが必要だ。
- 始めに:あまり理解できてないです。演習で追いつけると良いなぁ。数学の論理思考は、理由を明確にし、順序立てて説明をするには、とても優れているが、日常の問題には、人間の感情と言ったはっきりしないものも介入してくるため論理的であることが常に正しいとは限らなくなる。
- そういった問題が数学を使うときの思考にはない。あいまいさや、偶発的に起こる事象、あるいは法則性のない事象があることをわすれないこと。(こう書きましたが、実際に考えているときは、こういうことは考えていません。)
- 全然分かりませんでした。再提出にして下さって構いません。明日 3.1.5(e) が当たっているので、友人に聞くなどして答えを作りたいと思います。
- 日常には、論理だけではどうにもならないこともあるということを理解しておくこと。Quiz は演習後のほうが理解ができると思うのですが。。。難しすぎてわかりません。
- 数学ではすべて”成立するか””しないか”の両極にわけて考えてしまうが、日常で起こっている様々な議論は、「良い」か「悪い」かのどちらかでないこともある。第3、第4の可能性もあると言うことを頭において議論しないと大切なことを見失ってしまうと思う。
- 難しい!! 数学における論理思考と日常の違いは、p→qのとき、仮定が成り立たなければ真であることだと思います。いつ教わっても違和感を感じます。
- Quiz を授業後ではなく、演習後にして欲しい。
- 一貫性と相当程度の客観性。クイズもっとあとに!
- 日常において論理思考は大事だと感じます。しかしそう言う場合、論理思考の元となる考えは、それぞれの人の経験に基づいたものであって誰もが同じ考えをしているわけではないと思います。また、人間には、感情など数学で扱うことのない要素を持っていて、100%論理的な存在であるとは言えないと考えています。とりあえず、日常において論理的思考を適用するとき、そのようなことを念頭においておくべきだと思います。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。他の箇所にも似たテーマがありますから、見てみて下さい。
- 同値関係はわかりましたか。特に同値類の性質の証明は、証明になれるとても良い題材です。是非、自分でとことんなっとくいくまで、考え、証明を書いて下さい。今回の小テストの 1 (a), (b) は、私も、大学一年生のとき、何度も何度も証明を書き直して考えた記憶があります。2 (a), (b), (c) もとても大切な問題です。その意味で、今回の小テスト重すぎたかも知れません。でも、みなさん悪戦苦闘しながら、よく頑張ってくれました。分からないときは、過去問やその答えを参照して下さい。最初からそれに頼るのはあまり良くないかも知れませんが、証明を読んで理解し、そのまねをしてみることも重要な練習です。いずれ自分で証明を構成できるようになります。解答であっても、一つ一つ何故と必ず問うて下さい。自分には不必要だと思われることが書いてあるときもあります。しかし、殆どの場合、意味があります。理解するのには時間がかかります。数学は中学や高校でも相だったと思いますが、時間がかかります。それだけすごいことをしているのですから、当然です。人によって、理解にかかる時間や、道筋が違うのも当然だと思います。考える主体が人間なのですから。ひとりひとり違う人間であっても、絶対的真理をシェアすることができる、それが数学です。
- 概念としては、授業で何回も繰り返したように「ある意味で同じ」ということの数学的要求が、同値条件が満たすべき三つの性質であり、そのもとで「同じものをあつめたもの」が同値類ですが、その数学的帰結を味わうためには、三つの性質は大切です。論理と集合のところで学んだことがフルに利用されますから、ぜひ、自分のあたまでしっかり理解して下さい。2 (c) では、同値類自体に足し算を定義することを考えています。ひとまとめにしたものを今度は元として考える、数学の高級な考え方です。ここを理解できるかどうかも数学を理解できるかどうかの一つの大きなハードルです。少しずつ、見ていきたいと思います。
- 今回のトピック、個人的にいろいろと考えることがあります。論理を大切にしている世界にいると、論理的でなかったり、矛盾を含む論理だてだったりすると、そのことがまず気になってしまい、その人が言いたいことを聞きとることに集中できなくなってしまうことが良くあります。論理的に、わかりやすく説明することは大切ですが、相手の矛盾を指摘しても、問題の解決にはならないことがほとんどです。まったく違った考え方の人の考えを理解するのは、これまたチャレンジング。難しいこと自体が必ずしも価値のあることではありませんが、価値のあることは難しいことが多く、難しいことにはつねにチャレンジしていくエネルギーはとても大切だと思います。
- T or F の二元的なものの限界を書いてくれた人が何人かいました。それは、本質的だと思います。論理命題で、F だということを示すには数学では、その命題の否定が真であることを証明したりするわけですが、それも真理値が常に T か F かということに依っているわけです。Pogosyan 先生が専門にしておられる多値論理 (Multi-valued Logic) や、山内先生が専門の一つとしておられるファジー論理 (Fuzzy Logic) はそのような問題をあつかうものですが、それもこのような状態は fuzzy とするというようなところからスタートしないと数学は構成できませんから、人間の社会を模すことは簡単ではありません。しかし、部分的にこれはこの様な問題がある、このような条件のもとでは成り立つが、その条件が満たされないと、相であるとは限らないなど、推論のベースとなることを明確にするなどにも論理はやはり大切です。限界を意識し、何を仮定しているかを明確にしつつ、 分かり易い説明ができると良いですね。
QUIZ4 : Quiz 4: 将来の夢、目標、25年後の自分について、世界について。
- 25年後の自分は、仕事も趣味も楽しんで幸せに生きていると思います。
- 知らないこと、できないことを、少しずつ減らしていきたいと思います。少なくとも、自分を支えてくれる大切な人たちを救えない人間ではいたくないです。
- 夢:長生きする。海外に別荘。日本にも別荘。
目標:世界のいろいろな国に行く。
25年後46歳:5年後もよく分からないので何とも言えないが、健康でいたい。
世界:現在の国境が実質的には、行政区の区切りであればいいなと思う。そうすれば、今より、多少、争いはなくなると思うから。
- 元々、人工知能に興味があって、それ関連の(人格系寄りの)研究ができたらいいなと思っていたのですが、最近は暗号とかにも興味が出てきました。そのためにも数学頑張らないと。何にせよ、ずっと知識や、自分の興味を追いかけてゆける仕事に就けたらいいな、と思っています。そして、自分のやっていることを「こんなに楽しいんだよ」と人に胸をはって言えるようになりたいです。
- 教師であれ、何であれ、人と接する仕事についていたい。
- 将来の夢や、目標などは特にありません。しかし、何らかの形で自分の名前を歴史に残したいという願望はあります。具体的には言えませんが、何かをなした人間として人々の記憶に残りたい。もうすこし、自分になにができて何ができないかが、わかったら考えさせて頂きます。
- 45歳ぐらいになったら、生活が人より見劣りしても、家族と笑顔で元気に暮らしていたい。25年後に今と同じ生活水準を得るのは今より楽になっているはず。だから目標は今の生活を忘れないこと。
- 将来の夢・目標:割と好き勝手に余裕をもって暮らす。
25年後の自分・世界:どちらに対しても、あやふやでもろいイメージしか思い浮かべることができません。特に、世界は、気づいたら明日にでも終わっているんじゃないかと思います。世界を集合とするなら、その集合は、どんな集合で、その中に、存在する自分という元は、いったい何なのか、と時々考えることがあります。
- 25年後の自分がどうなっているのか想像もつかないが、できれば、情報科学という学問分野に関わる一員となっていたいと思う。数学が苦手なのも克服する必要があるが。また世界は、Energy 消費が進ことで、わらに利害関係に満ちたどろどろとした外交が繰り広げられるのではないかと懸念している。できれば、早いうちに、新しい、energy 源が見つかればと思う。
- ゲームのローカライズの仕事をすること。25年後、自分がいるかいないかは分からないけど、それでも世界はまわっていると思う。くるくる。
- 将来は、噴水作家か、Landscape か、ホテルや、ゴルフクラブのロビーなどをデザインしたいです。自分の作る空間で、人が待ち合わせをして、特別な時間を過ごす。そんな仕事がしたいです。25年後の自分は、45歳で、自分の出会ってきた人々のステキなところを少しずつ吸収して、自分の出会っていく人に少しずつ、ステキなところを分けたりしたいです。日本はアメリカに左右されない、国家になり、世界から、一目おかれるようになりました。北朝鮮には自転車を送り続けています。
- 将来の夢はまだよく分からないが、スポーツ栄養に今興味がある。目標は、マーシャルアーツ部なのだが、2ヶ月後にある初試合に勝つこと。25年後の自分は、のんびりと、田舎で暮らしている予定。世界はきっと僕のいないところでせわしく動いているに違いない。
- 25年後:40代後半に入っている頃ですか。実際的な問題として、自分の老後を考えなければいならない様になっている気がします。具体的に、そういうことしか思い浮かばないです。
- 子供が家を出て行き、老後の為に貯金を始めなければならないだろう。親との関係を円満に築いていきたい。
- 生徒から学べる先生になっていたいと思います。それから、ずっと何かを勉強していたい。(語学とか、法律とか、歴史とか。)あと、テニスも続けていたい。目標は、近いところ(在学中は)何かを想像すること。遠い将来は、長生きすること。世界について:いろんな人種の人のミックス(混血だけじゃなくて、住んでいるところとか)、今の日本より進んでると良いと思う。〜人だから’どう’という negative なimage (偏見)が無くなるくらい、いどんな種の人が、いろんな種の人と友達になれる社会が、人の行き来がさらに、簡単になることで、できていって欲しい。(友達の国を戦力で犯すことはできないと思うので。つまり戦争が減って、最後は無くなって欲しい。)
- 検索サイトをもっと使いやすくして、探したいものが、より探しやすくなるようなアルゴリズムを作りたいです。(あくまでも夢ですが。)
- 夢:未定。目標:人生に「自分らしさ」を持たせる。25年後の自分:一生懸命に取り組める仕事を見つけている。世界:豚が空を飛ぶ。
- 25年後。46歳ですね。自分、あまり考えたくないです。ちゃんと仕事についていて、そこそこの地位があってくれれば、いうことはありません。日本にいるかは分からないですね。できれば、よその国で生活したいです。今の日本は、25年後のことなんて考えてないでしょうから、結構、悲惨なことになっていると勝手に思いこんでますし。人口減、子供減の影響で、ICUが25年後に存在しない…なんてことにならないで欲しいです。
- おとなになりたいです。精神的にも。
- 将来の夢:学際系。
- 夢や目標など、明確にはよく分かりません。ただ、なんとなく、物理を勉強したいと思っているので、できれば、その方面で、行けるものなら、どこまでも行ってみたいです。25年後:44歳。ダンディーなおじさんになりたいですね。世界は結構変わってるんじゃないでしょうか。拉致問題とか解決してると良いけど。フォトンベルトって何なんだろう。
学生へのメッセージ
- 実は、この質問は、一般教育科目の授業では2回目に聞いている質問です。「数学の方法」のページなどにそのコメントがあります。そちらは、インクラスQuiz なのでメッセージも多少雰囲気が異なりますが、いつも、私より、少なくとも25年は若いみなさんの夢を楽しみに読ませてもらっています。
- わたしは、教育にたずさわっていることもあり、将来のことをよく考えます。25年後には、みなさんはその時代の中心的な世代、一番活躍しているときだと思います。その時に大切なこと、それを今から考えていたい。それを考えながら、みなさんとの時間を大切にしたいと思っています。もちろん、それは、25年後に限ったことではありません。一人ひとりが生き生きと生きている姿を想像するのは、楽しいことです。でも、それは、その時の世界とまったく切り離して考えることができないことも事実です。これからの世の中は、ますますその傾向が強まるでしょう。そのころ、「国」というまとまりはどのような意味をもっているのか、持っているべきなのか、自分が生き生きと生きるように、周りの人も生き生きと生きるには、なにを大切にしなければいけないのか。これは、そう簡単な問題ではありませんね。
- わたしは数学を教えているわけですが、数学はおそらく唯一変わらない学問です。数学における真理は、時代と共に変わるものではないからです。精度のよい分度器をつかったら、三角形の内角の和が、179.99999998度から 180.00000001 度の間であることが分かった、等と言うことは起こりません。平面上の三角形の内角の和は、不思議ですが、80度。そしてそれは、証明された事実なわけです。しかし同時に、分からないこともたくさんある。正しいだろうけれど、証明できないことが、殆どなのです。それが少しずつ解明されていくのも数学です。時代の変化とは関係ない真理を追究するのが数学ですが、世界と隔絶しているわけではありません。数学の考え方、数学の方法、数学の応用、みな人間がする事ですから、世界と色々な面で関係しているし、これからも関係し続けているでしょうね。同時に、数学を理解したとき、問題を解けたときの感激は、こちらは、絶対的な真理とは言えませんが、他の分野では絶対に得られない感激なのではないでしょうか。その感動を、25年後の人もかならず感じるのではないかと思います。そんなことも感じながら、みなさんと、この感動を共有できればと願っています。
- 長い(別紙に書くような)メッセージは、メールでも頂けると嬉しいです。入力するのなかなか大変なので。入力すること自体は、メッセージをよりよく理解する意味でも、べつに嫌ではありませんが。
MID : a) これまでの数学通論 I (BCMM I) について。
(b) 改善点など何でも書いて下さい。
- 顔を洗って出直してきます。
- テストの量多すぎです。
- (a) 全然自分の力になっていなかった。けれど、このテストでどういうことが分かればいいのか、少し分かった気がしました。
- (a) 演習も授業も少し速いし難しいが、なかなか面白いと思う。
(b) 演習はもう少し問題を減らせば全員が全問解くことができ、理解も平等に深まると思う。
- 時間が無かったです。
- (a) 証明のやり方がいまいちしっくりきていないので、集合・写像がかなりわかりません。
(b) 例題をもっと増やして欲しい。自分でと何問か解けないと勉強しようにもできないので。証明などは、方法がわからないと、証明のしようがないと思います。
- 演習の模範解答が欲しい。模範がないと、ちゃんと客観すらできないし。何がわからないのかがぼやけてくる。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。中間試験問題数が多かったようですね。メッセージが少なかったのもそのせいでしょう。中間試験はどうでしたか。ファイナルがやはり重要です。この中間試験は、自分が理解できているかを知るためのものです。間違ったところをしっかり理解して下さい。数学は時間を十分使って自分のあたまで考える時を持たないと、理解できません。スポーツや音楽とも同じ。理解できるようになると急に面白くなるのも、これらと似ていると思います。lost という人もいるかも知れませんが、いまなら間に合います。是非、追いついて下さい。一つ一つ確実に。
- 証明は難しいですね。証明の訓練を目的とした教科書はあまりありません。しかし、写像のところと、濃度のところで配った、英語の "How to Prove it." と言う本は、論理学者が書いたので、最初の論理のところがちょっと詳しすぎる感がありますが、いろいろな本を見た中では、抜群によく書けていると思っています。来年は、これを教科書にするかも知れません。このコースの内容に入っている、代数系の部分が入っていないのですが、それは、補えば良いですから。やはり、詳しい解説は大切ですね。言語が違っても、本質的な部分は読み取れると思います。余談ですが、この本は、Daniel J. Velleman という Amherst College の先生ですが、この大学を知っていますか。全米で、Liberal Arts College として、No. 1 と言われている大学です。ランキングによっては、時々、2位になることもありますが。内村鑑三もここで学んでいますし、それが縁で、内村鑑三奨学金があり、それで、ICU の卒業生の何人かがここに留学しています。Liberal Arts は、思考の訓練をするところというのも一つの表現です。今、皆さんは、まさに、思考の方法の一つを、学んでいるわけです。数学は、その意味でも、Liberal Arts の基本です。
- 解答例は、わたしも必要だと思っています。例題も必要ですね。自転車操業で、今回は、問題を豊富に作ることに時間をかけています。来年は、その辺を整備しないといけないと思っています。今回は、その部分が不十分であるため、おぎなうために、たくさん、コピーを配っています。あとは、是非、自分でも、本を探して下さい。自分にあった、本に出会うこと、探すこと、勉強の一つの重要なステップです。さらに、小テストや、中間、期末試験の解答をなるべく丁寧に書いています。それが一つの解答例と考えています。過去問のものも提供していますから、何度も、何度も、読んでみて下さい。なぜそんなことを証明するのか。このステップは何のためか、一つ一つ考えて下さい。説明は別として、証明の部分は、必要なことだけ書くようにしているつもりです。図式化もある程度できます。あまりそれに頼って欲しくないのですが、時々、整理した証明を演習の時にもする事にしましょう。
- いまが、大体半分です。少しずつ証明にもなれていくと良いですね。1学期間で、ある程度、証明の基本が身につくと良いですね。それは、すごいことですから、みなさんも、私も、かなり真剣に取り組まないと不可能ですが。BCMM I, II, III のシリーズは基本的に、このことを目的としています。是非、このつぎを取ってみようと思うぐらいには、楽しめると良いですね。いつでも質問に来て下さい。
QUIZ5 : 中学・高等学校などで、数学がきらいまたはとても苦手だと思っている生徒が多いようですが、原因は何でしょうか。改善方法はありますか。
- 私も数学は苦手でした。それよりも、国語が苦手だったから、理系に来たんですけど。。。数学嫌いになる理由としては暗記科目として捉えられているからだと思います。本当にじっくり考えて楽しむものなのに、暗記した解法で終わらせてしまうので、数学の本当の美しさを教えられずにきたから、数学嫌いが増えてしまったのではないかと思います。もう少し、時間をかけて、先生が厳選した問題を1〜2時間かけてとくような「ゆとり」を持たせれば少しは、数学嫌いが減るのではないでしょうか。
- ベクトルや微分など実生活に応用しにくい分野をやるために、数学をやることに対する意義を失ってしまうのでは。
- 学問の基礎はたいてい面白くないし、その意義を教えてもらえなければなおさらつまらないから。数学は実生活に役立たないのだから、教える意義は思考の枠を広げたりすることにあると思う。そういう風に変えるべき。
- 僕も昔は数学ができませんでしたが、今は、楽しんでいます。経済学に必要だという Incentive があるからかも知れません。そう考えると、数学が必要な incentive をいかにして持つことができるかと言うことだと思います。
- 特に中学校時代には、特別な興味を持たない限り、数学を学ぶ必要性を感じない。その結果、授業も真剣に聞く気持ちも、理解しようと思うこともない。そして、気づいたら内容が大分進んでいて、make up できないようになる。そして、焦燥感、圧迫感、数学に対する嫌悪感の発生へとつながって行くと思う。この状態のまま、高校に行って、更に、数学に対する嫌悪感が増幅されると思う。
- 私は、個別指導のアルバイトをしていて、中・高生に数学を教えることがよくあります。苦手な子、きらいな子は、多いなと思います。殆どの子は「こんなの将来役に立たない」と思っていて、興味が無く、公式や定理を覚えられません。何のために数学があるのかが、納得できれば、興味が出ると思いますが、私自身もまだ数学の存在意義を十分に理解していません。
- 生きてゆく上で役に立たないと思っている子が多い。ちゃんと論理力が鍛えられていることを教えてあげればよいのでは。
- 数学が出てくる数式を道具として認識するところまでは良いのですが、その後、道具を使って解く問題が複雑すぎるのだと思います。数式を正しく理解し、扱うことになれるまで、簡単な問題を繰り返すことが大切であり、ちゃんと、理解できたという確信が持てたら、徐々に難易度を高くしていくのが良いと思います。その為なら、問題数を大幅に増やしても良いと思います。
- 生徒に抽象的に考えたい!という内なる願いがないのだと思います。
- きらいでも、とっても苦手でも無かったですが、大変面倒くさかったような気がします。分かると楽しいけど、宿題が面倒くさすぎた。でも、それは、すごく、個人的な問題じゃないかという気もします。あーあ。
- 数学の美しさを伝える先生が少なく、計算能力や、暗記で評価されることが多いからだと思います。常に成り立つ、そこにある規則性を楽しむような(例えば、自分の誕生月を4桁の数字におきかえて、見つかる規則性や、その数字の特徴を探してみたりすると(女の子は特に)喜ぶと思います。
- 数学の面白さは、数式の暗記でも、テストで良い点を取ることでもなく、理解して、すっきりすることだと思う。でも、ペースが速すぎると、暗記の要素が強くなり、だから、みんな嫌いになっていくのだと思う。マイペースにやることが楽しむコツ。
- 数学は、人によって解くベースが違うと思うので、授業のペースを画一にしてしまっていることかなと思いました。
- 抽象的すぎて分からなくなるから。
- 数学嫌いが増えてしまうのは、他の教科と比べ、より、抽象的なことを扱うからだ、とも考えられるし、実社会との結びつきが見えにくいからとも考えられると思います。前者は、数学につまずいてしまう子が出てくる大きな原因だと思うし、後者は、数学を学習するモチベーションが下がる又は高く維持しにくい原因だと思います。また、他教科でも言えることですが、人と比べてしまうから、嫌になるのかもしれない。数学は、テストでも、点数に差が出やすいのでは。人より、できるものは、好きになるのかも知れないし。数学嫌いを減らす為には、まず、つまずいてしまう生徒をしっかりフォローしてやることが必要だと思う。それから、数学がなぜ発展したのか、とか、社会の中で、どう応用されているのかといった話題を生徒に提供する事で、興味を持たせることも大切なのでは。あと、一番大切だとおもうのは、教える側が、数学を好きであることです。
- 電卓を使ったり、パソコンを使ったりする機会が増えたため、数学を自分で書いて自分の力で、数学的なことを考えるのをめんどうだと感じてしまうためだと思います。そして、そういう作業を必要とする数学は、なんか大変そうに見えてしまうと思います。改善するためには、とにかく「計算してみる」ことを自然にできるようになることが必要だと思います。そのための時間をちゃんととること。ゆとり教育で、さんすうの演習も減ってしまっているみたいですし…。
- 暗記による傾向があるからではないでしょうか。
- 公立高校出身者として一番苦労したのが、中高のギャップがでかかったこと。小学校から、単に解答欄に最終的な一個の答えを書けばよいと言うスタイルではなく、自分の言葉で答えを導いていく記述力・論理力を養わないと、数学が直観に依存した軽薄なものになり、記述中心の高校数学に対応できなくなってしまう。
- 新しい概念など「こんなものわからない」という風に思いこんでいるんじゃないかと思います。最初から「わからない」と構えたときは、理解できなくて、一度頭をきりかえてから戻ってくると、くだらないくらいに、簡単だったということって結構ありますし。あとは、自分で問題を解いたり、ゆっくり考える時間をきちんと取っていないんじゃないでしょうか。数学に限らず、自分でじっくり考えるといったことは大切だと思います。
学生へのメッセージ
- たくさんのメッセージありがとう。ひとつひとつ考えさせられます。自分でもまとめてみたいと思います。
- 分類してみましょう。
- 数学を何のために勉強するのかが分からない。Motivation ? Incentive ? 論理訓練のため?
- 抽象的なものを考えられない。抽象的な思考を必要とする部分で十分な指導ができていない。
- 教員が美しさを伝えられない。
- 問題が難しすぎる。楽しむ余裕が持てない。
- めんどう。どうしても時間がかかる。
- 個人差が大きい。
- 必要だと思ったときに始めたりやり直せたりできると良い。
- こんなところでしょうか。私のページのトップに「高校以上の数学はなんのためか」というコラムがあります。大分昔に作ったので、考え方も変わっています。他にも、この授業や、一般教育科目の授業のページに似た質問にかんする、受講生からのコメントがあります。興味がある方は見てみて下さい。本当は、ここで改めて書くのが良いと思いますが、もう少し待って下さい。9月2日、3日、学習院大学で「高等学校の数学のカリキュラムは いかにあるべきか 」に関するシンポジウムがあり、私も講演することになっています。その準備の段階で、私の現在の考えをまとめると思います。それは、また、ホームページ上に公開する予定です。
- まずは、私が、このコースをどう教えたらよいかよく考えながら進んでいきたいと思っています。上の問題は、中・高だけの問題ではなく、もちろん、大学での数学教育にも深い関係がある真理がたくさん入っていますから。これからもみなさんの意見、参考にしていきたいと思います。
- 最後に。あまりまだ読んでいませんが、この方のページ はすごいですね。私も、アメリカで、プログラマブルの電卓を大学の微積の教育に導入するための調査プロジェクトの TA をやっていたので、そのときに考えたこと、2001年から一年間、子供達をアメリカの小学校・中学校・高校に通わせたこと、教育系の大学で教えていた経験などから、この方と共通の考え方もあるような気がします。詳しくはまた。
QUIZ6 : 数学で(または他のことを勉強していて)感激したこと、面白いと思ったことがあったら、そのことについて教えて下さい。
- 数学に限らずすべての学問に通じることですが、1つの学問はずっと昔から何人もの人々の思考の積み重ねの上に成り立っています。そして、その学問を学ぶことは自分もその流れの中に身を置くことだと思います。それに、気づいたとき、自分という点でしかない、個の存在が学問の中では一つの線として存在しているんだと実感しました。それが僕にとって一番感激したことです。だからこそ、学問には、誠実に向き合っていかなければならないと思います。
- 感激にも似たつらさ、驚きのようなもの、自分が今までに学習してきたものの集合を A、学問体系にある知の集合を X と置くと、|A| << |X| となること。
- 最近数学について面白いと思ったことは二つあります。一つは、数学と物理の融合。今、量子物理の授業で、Linear の知識がとても役立っています。固有値が量子物理のなかでも意味のある数だと分かったときにすごいと思いました。数学の公式や定理などが実際の現象と対応すると数学をイメージしやすくなるし、現象をシンプルに式化している数学の素晴らしさを感じます。もう一つは「1+1=0の世界がある」ということを数学専攻の人に教わったことです。2で割ったあまりと定義すると、1+1=0と分かったときになるほど!と思いました。
- 今の授業は面白いです。わかんないけど。
- 数学では答えの見つけ方が一通りではありません。昔、クラス全員で同じ問題をやっていましたが、そのとき、自分は解き方が分からなくてこまってました。友人に説明してもらってもダメでした。ですが、別の人が違うやり方を教えてくれたとき、簡単に、理解することができた。数学でなければなかなかそんな感覚には出会えません。
- この小テストの3番の問題が面白かった。
- 今回のです。
- 数学が意外に当たり前のことを示すのが大変で、逆に、全く関連のなさそうなことを簡単に示せてしまったりするところ。
- 最近だと、、生物で、タンポポとかのロゼット葉の不思議についての話を聞いたその日の帰りに、マックリーン通りの桜の木陰に咲くタンポポのロゼット葉がまさに話の通りに重力に逆らって生えていたのを発見したときに感激した。
- 一見、関連のないように思えるものに、何らかの関係が成り立っていると知ったとき。
- 今回のQuiz! 濃度と写像の関係が少しずつ理解できました。
- 郡論で、フェルマーの小定理や、ウィルソンの定理が簡単に証明できたこと。カントールの定理、回転群が非果敢なこと、自己言及命題の作り方。
- まったく分からなかったことが、自分で理解できたとき。また、日常生活に応用できることを見つけたとき。
- 今までで、一番感激した数学は、「不思議の国のアリスの数学パズル」という本に載っていた、消えないろうそくの話です。小学校3年くらいのときに、これを読んで、本当にすごい衝撃を受けました。
「ロウソクは絶対に燃え尽きない。なぜなら、ロウソクが燃え尽きるためには、今の長さの半分まで燃えなければいけない。半分燃えても、次にその残りのさらに半分まで燃えなければならない。更に、半分、更に半分と、どこまでも小さくなるけれど、どこまで行ってもあとの半分が残っているから燃え尽きることはない。」みたいなものでした。 これを見た当時は自分の価値観が揺らぎました。ちなみに、大学医入った後、ふとこの問題を思い出して、そう言えば、これが、limn->∞(1/2)n = 0 ということなんだと気づいて、10年越しにすっきりしたものにも感動しました。
- 微分の話を読んだのが、小学校の時だったのですが、たとえがすごく面白かったというか、不思議だったのを覚えています。確か「アキレスと亀」というタイトルで時間を無限に細かく切っていくと、亀の後ろにいたアキレスは永遠に亀に追いつけないという話で。今、思うと、何でもない話ですが、その頃は面白くてしかたが無かったです(はぁー、あの頃に戻りたい。。。泣)
- インクリの授業で当たり前のことと思っていたことが実は認識が誤っていることがわかった。理系科目も面白いが、文系科目も論理がわかると非常に面白いと感じました。
- 中学の頃、黄金比と、フィボナッチ数列の関連に興味が湧いた。
- 高3の時に、学校で、I. Niven によるπが無理数であることについての証明を教わったが、何をやっていたらこんな式を思いつくんだろうと衝撃をうけた記憶があります。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。感激を聞けるのは嬉しいですね。感激は生き生きと生きていないとできません。数学などは本当に頭が働いているときでないと理解できませんね。メッセージにもありましたが、私たちが学んでいるものは、すべて先人達の英知によって築かれたものです。ニュートンが他の人の言葉を引用して「私が、遠くを見ることができるのは、巨人の肩の上に乗っているから」と言っていますが、ニュートンのような天才も、このように表現しています。この授業で学んでいる、数学も、ユークリッドや、ニュートンのような人でも、聞いたら感激すると思いますよ。こんなことはどうしたら思いつくのだろうかと。
- 今回の小テストの問題が面白いと思った人が何人かいました。実はこの問題も、|(0,1)| = |R| だとそう難しくはありません。それと |(a,b)| = |(0,1)| とを組み合わせて、|(a,b)| = |R| が言えるのもすごいですが、さらに、Cantor-Bernstein を使うと、この小テストの問題もできてしまいます。分かれば簡単なこと?ですが、問題の本質をえぐり出すのも、数学の得意分野です。本質が分かってから、そこを乗り越えるのはもちろん簡単ではありませんが。この小テストに含まれている、いくつかの本質的な部分、じっくり味わって下さい。
- 私は、大学での殆ど最初の授業で、単位元の一位性の証明を教えられ、感激して、数学を勉強したいと思いました。ホームページにもその証明を載せてあります。そのうち説明するときもあるかな。感激を大切に。
QUIZ7 : ICU を選んだ理由は何ですか。ICU をより魅力的にするにはどうしたら良いでしょうか。
- 理科系の科目を学ばずに、理学科に入れる可能性があったから。
- SATができる人が入るのだと思い、SATのできる人と友達になれると思い、入りました。(どの分野もある程度、知っていて、時間配分が上手な人)人文科学、社会科学もSATの中に盛り込むことができると思います。英語と、SATのテストのみにして、学費を安くして(4年以上いても、払えるように)ゆっくりと学べる環境を作ったら良いと思います。AOや、推薦入試はあまり、ICUらしくないと思います。
- キャンパスと、いなかっぽさ。学食変えれば魅力的になると思う。
- 幅広く学問を学べるから ICU を選びました。専攻とする経済学だけでなく数学や哲学、文学、音楽を学べたことは、僕の財産です。ただ、学科の制約のとらわれて、取ることをあきらめなければならない分野があったことも事実です。ここの学科の制約を少しゆるくすればもっと選択の幅が広がるため、ICU の「良さ」(上記の)を生かせるような気がします。
- ICUを選んだ理由。親の紹介。ELP。少数教育(マスプロでなく、単なる就職までのモラトリアムでなさそうな印象を受けた。)より魅力的にするには。他の大学で授業を受ける機会を得て、少数教育のありがたさを実感したので、今以上の少数教育を実践してもらいたい。そうすれば、先生達との、interaction も増えて、刺激を受けるだろうから。そうしたら、今以上にICUの教育は他大学に比してとても魅力的になると思います。あと、経営を再建して、これ以上生徒を増やさないで済むようにしてもらいたい。でないと、少数教育が、過去形で語られてしまうことにもなりかねないから。
- 高校三年の時に、まだ、どの分野を専門にやりたいのか決めていなかったので、広く学んで自分の最も興味あるものを見つけたかったからです。
- 日本にある、9月生を受け入れる数少ない大学の内、自分が合格した唯一の大学だったからです。自分は情報を専攻にする予定ですが、ICUではあまり情報科学に力は入れていないと良く聞きます。もうちょっと力を入れたらよいと思います。
- もっと活躍する。
- ICUを選んだ理由:ICUハイだったから。ICU結構好きです。改善点:喫煙所を増やす。生協を入れる。理学科の選択範囲を補強。ゴミ箱を増やす。学食の改善。
- 英語と理系が両立できるから。改善:学費を安くする。
- ローカライザーになるため。思ったよりも、自由に授業がとれない。特にNS生は第二外国語がとれない。そこをできれば、どうにかして欲しい。そうしたら、もっと私的に魅力的になる。
- オープンキャンパスに来たときに僕もバカ山で昼寝したいと思ったから。みんなが笑顔でいれればICUはもっとステキになる。
- 理系の勉強だけでなく、質の高い、文系の勉強もできるだろうと考えて。現実はそれほど自由に科目を選べませんが。より魅力的にするには、学問の多様性を維持することかなと思います。
- 第一志望に落ちたから。生協に加入して欲しい。そうすれば、価格競争が起き、より、安価で美味な学食が食べられる。また、一人暮らし用の安価な物件や学生用旅行プランなども得られるだろうから。
- 学科生廃止はやめた方が良いと思います。私ならそんな他から見て不明瞭な学校嫌いです。
- 正直に言うと、受験が嫌いになったから。高校を選んだのは、偏差値が高くて、家から近いから。なんともありふれた感じですが、今は、ここにいて(?)すごく楽しいです。ICUをより魅力的にするには、もっと外部とのつながりを増やすことかな。TACとかあるけでお、実際それを利用している学生をみかけない。多大との交流も増えると、別の考えをする人間(様々なカラーの人)と出会えるので楽しそう。それから、NSに限ってですが、08や10など学年の異なる学生とのつながりがもっと増えたらいいのにと思う。授業を大半を同学年(09)の生徒がしめているので。
- 理由:リベラル・アーツを学びたかった。少人数教育。奨学金制度がある。より魅力的に:学費を下げる(無理ですか。)
- わたしがICUを選んだ1番の理由は、雰囲気が好きになったからでした!
- 正直に言うと滑り止めだったので、あまり考えて選びませんでした。(他の学部志望でした)でも、今はICUに入って良かったと思っています。(課題多いけど)そう思うのは、世界がすごい広がったからで、このことは、他大の比では無いと思います。ICUのそう言った点をアピールすればいいのではないでしょうか?
- ICUを選んだ理由は、他大いろいろなことを学べると思ったからです。ICUを魅力的にするには、まず、食堂の質を上げて欲しい。または、理学館近く(半径100メートル以内)においしい食堂を新しく作って欲しい。
- 私は、学科間の交わりが活発であるため選びました。ICUの少人数教育はとても魅力的であるため、これは維持することは重要だと考えます。なので、アメリカのように学費をあげてもいいなかと個人的には思っています。しかし、現実的に、日本の政策と民意が学費の値上げには賛同しないので、難しいと思いますが。教育理念と高い教育レベルをぜひ維持して欲しいです。やっぱり全国的に知名度が低いので、積極的にアピールして、ある意味、ブランド化をはかって生徒を集めるしかないのではないでしょうか。
- 1 東大の滑り止めの教養学部があるのがここしかいいのが無かったから。2 早・慶・上智・理科大は、数だけの大学だし、嫌いだから。3 英語が不得意だったから。改善:入試形態を変える。
- 理系こそが英語が必要であり、英語ができなければ話にならないと思ったからです。家から近くて、推薦で楽に入れたって言うのもあったけど。理学館の食料源が自販機3つという兵糧攻めをどうにかすれば、もっと居心地が良くなるはずです。あと、冬の理学館のすきま風も。
学生へのメッセージ
- メッセージありがとう。その通りと思うことと、もう少し内容を聞いてみたいなと思うこととありました。みなさん、いろいろな背景があって、ICUに来ていることも実感しました。でも、ここでの学びと生活、十分楽しんで頂けるとうれしいな。私にできることは、しっかりとした訓練をすること、だと思っています。少人数教育の良さを生かすには、宿題や、演習問題は重要ですよね。このようなメッセージに返事を書けるのも、良いことだと思っています。30人を越すこのクラスでは、ちょっと大変ですが。
- ICUで、是非、自分の世界を広げて下さい。確かに、理学科にいると、他の学科のコースが取りにくかったり、他の学年の人との交流も少なくなりがちかも知れません。理系の他の大学よりは大分ましだと思います。3年、4年はそれでも、選択はとても広がります。理学科以外の授業もたくさん取って欲しいし、第二外国語なども楽しんでもらえればと思います。理系は、やはり積み上げ、4年間で少しずつレベルをアップしないといけないので、1年にELPの入っているICUでは、1,2年のカリキュラムがきつくなりますね。何人かの方が書いていましたが、英語は、サイエンスで一番有益かも知れません。それをあとで苦しむより、スタートラインでそれを学ぶのは、リベラルアーツのためにも、サイエンスのためにもとても良いと思いますよ。この授業でも、ハンドアウト英語のものも半分ぐらいありました。是非、読んで下さいね。英語でも、日本語でも、勉強できるなんてとても得ですね。
- 自然環境も本当に贅沢だと思います。野川公園や、その周辺も含め是非、それを楽しんで下さい。自転車をやめて、歩くことを増やすと、見える世界も変わりますよ。特に理学館は、東小金井の駅まで歩いて20分かかりませんから。ICUの周りを歩くのも楽しいですよ。バカ山だけでなく、楽しい場所がいっぱいです。
- より魅力的にするために、皆さんともっと話し合いたいです。時間が取れると良いですね。7月10日から13日の軽井沢の数学セミナーも良いですよ。みなさん、参加しませんか。
QUIZ8:あなたが尊敬する、または、魅力的だと思う人は、どのような人ですか。そのほか何でもどうぞ。
- 自分にできないことができる人。自分にできないことを誰かがしてくれるから、今の自分があると思います。自分を支えてくれる人、尊敬するのは、自然なことだと思います。
- 自分を飾らない人。
- 自分のやりたいこと、すべきことを分かっている人。周りから信頼されている人。この2つができる人が私の理想であり、尊敬する人です。
- 鈴木先生だったりするかもしれません。少なくとも、ICUで一番楽しい授業をしてくれます。森本あんり先生もすきですが。
- 笑顔を絶やさない、愚痴を言わない、そして仕事をこなす人です。自分もそのようになれればいいなーと思います。
- 人のことをよく考えていて、それでいて、自分をないがしろにしない人。バランスが大事。今日のこの問題、とても面白いです。
- ロマンを持っていて、異性にモテる人が魅力的だと思います。異性にモテる・・・分かり易い方法で人を惹き付けると思います。でも、ロマンのない男は嫌いです。自分の夢を女に語る人も苦手です。男は、行動が先立つべきだと思います。女の子とは、あまり関わりたくなくて、上品で、おしゃれな女の人が魅力的だと思います。きっと、自分の価値観やニュアンスからはみ出さない人が、魅力的になるのだと思います。新しい風をうけいれることもできた時代もありましたが、その時代の自分は、あまり好きではないので、もう少し、大人になってから、また、風通しのいい心を持ちたいと思います。
- 格闘家というのはすごい人たちです。僕はマーシャルアーツ部に入っていますが、本当にすごいです。
- 自分の趣味をちゃんと持っている人。
- だれの言うことにも素直に耳を傾ける人、何か目標をもって頑張る人。4はうまく方針が立てられませんでした。
- その人のためを思って、良い怒り方ができる人。自分は、まだ無理です。
- いつでも明るくて笑顔を失わない人はステキな人だなと思います。そうなりたいと思ってもなかなか...。
- 一つの信念を貫き通す人。人を思いやることのできる人。
- 私が尊敬する人は、行動に信念があり、また、何事にもバランスを考えている人です。魅力的な人(もっぱら女性)は、雰囲気があるひとですかねぇ(笑)。
- ものすごく優秀なのにそのことを鼻にかけない人っていいなと思います。
学生へのメッセージ
- いろいろとメッセージありがとう。今回は、すこしメッセージが少なめだったかな。今学期もあと少しですね。一学期ではかなりたくさんのことを学ぶものです。知識と言うより、論理的な繋がりをしっかり理解して下さい。練習問題や、小テストをしっかり復習して下さいね。このホームページにも過去問などいろいろと載っていますから。
- 魅力的な人は、なろうと思ってなるものではないでしょうね。でも、ついつい、皆さんが書いて下さった条件を自分にあてはめて、これは無理だななどと考えてしまいます。「世界にひとつだけの花」ではないですが、オンリー・ワンというのも、オンリー・ワンになろうとしてなるのではなく、その時々をしっかり生きてきた結果が、オンリー・ワンなのでしょう。その時々の生き方は人によって違いますし、「しっかり」または「いきいきと生きる」ことの定義も一人ひとり違うのでしょう。この春、長くICUに勤められた並木先生が退任され、そのときに「理想を持ち続ける現実主義者でいてください」と言っておられました。教育の藤田先生が私に本を下さったときとびらに「夢を追い続けましょう」と書いて下さいました。わたしもそのように生きられたらいいなと考えています。みなさんと、この授業を通して、知的に、そして、人間的にふれあうことができること、とても感謝し、楽しんでいます。今学期もあとすこしだというのも寂しい気がします。みなさんにとっても人生の一場面、それもたくさん履修しているコースの一つに過ぎませんし、わたしにとっても、この授業が人生のすべてではありませんが、ともに、数学を通して、すばらしい時を分かち合うことができるのは、この上ない幸せだと感じています。あと少し、みなさんが、知的に楽しめるような授業となるよう、全力でのぞみたいと思います。
Final : (1) この授業について。特に改善点について。
(2) ICU の教育一般について。特に改善点について。
- (1) ハンドアウトについてですが、テキストのコピーが演習と一緒になっていると少しつかいづらかったので別にして欲しいと思いました。2005 のファイナルの解答も HP に UP されていて欲しかったです。
- (2) 時間上難しいかもですが、1年、2年の段階でプレゼミを経験できたほうが自分の専攻への関心をより高めることができると思います。
- (1) どこでわからなくなったのか、戻るべきポイントが探しづらかったです。
(2) GE の課題が専攻の課題よりハードなときがあります。専門科目に集中したいときには壁になる可能性もありです。
- (1) 全体の流れがわからない。いろんなことをつまみ食いした気はするけど。この授業の目的は何だったのかいまいちわからなかった。もっと具体的に示して欲しかった。
- (1) 論理学とはこの授業でやったことをもっと詳しく考える学問なのですか。興味があるかも。
(2) たぶん開講されている GE が少ない。特に H。
- (1) 非常に楽しく授業を受けさせてもらったので特にないです。
(2) 一般教育科目を取るのは構わないと思うのですが、強制ではなくもっと自由に単位を気にせず取れるようにしてもらいたいです。
- 一学期間ありがとうございました。
- (1) 自分がもっと頑張るべきだった。時間がタイトできついが授業時間が長いのも困る?
(2) 学費が高いから4年で卒業しなくちゃとあせる。もっとゆっくり好きなようにするのがICUらしさだと思う。(自分の中では)。Critical Thinking は、他者へのきつい反発を招くものになりつつある。ボンボン、お嬢様育ちの多い ICUでは、無理があるのではないかと思う。自分自身への Critical thingking の行き過ぎが自殺率を高めているのかもしれないと思う。キリスト教なので、救いを与えてあげて欲しい。
- (1) 先生がしっかり説明してくれて面白く、分かり易かった。ただ、金曜日の2限というのが、Conflict がうっとうしい。
(2) 他学科への転科、学科間専攻のことが、あまり生徒にオープンじゃない。
- (1) 少しペースが速かったような気がする。
(2) 学問の自由度がICUの良いところだと思いますが、現実的にはそれほど自由度が無い場合が多いように思います。(単位数や、専攻の都合上ですが。)
- (1) 教科書のようなものを途中からコピーして配り始めたが、初日から配って欲しかった。
(2) もう少し就職に力を入れて欲しい。特に理学科は、殆ど院に行くが、中には、就職できなかったので、仕方なく行く人もいるのでは無いだろうか。ICUの強みを増やす必要がある。他大に比べて勉強量が多い意味がない。
- (1) 今まで人生で受けた授業の中で最高に難しくて分からなかったです。変数がやたらと多いので、模範例みたいなものがもっと欲しかったです。
(2) 同じような内容の授業が各学科で多い気がします。
- (1) 演習時間については今までのコメントシートに書いてきたこと。講義と演習時間との割合が、1:2くらいになっていたので良かった。
(2) 出席を取る目的で毎回コメントシートを書かせる授業が多いが、先生方が、本当に読んでいるのかよく分からない。返却がないと、自分でも何を書いたのかも忘れてしまう。あと、学科を統合するのは、理学系の授業がなくなりそうだから個人的には反対です。
- (1) 講義の前にリーディングアサインメントがあるとより理解させやすいかなと思いました。先に渡されても読まずに臨んでしまったので。
(2) 成績基準をもっと統一して欲しいです。
- (1) やっぱり教科書が欲しい。
(2) 他学科含め授業の内容や各専攻に必要なクラスなど授業に関する情報が欲しい。
- (2) 満足してます。
- (1) 授業で例題みたいなのいくつか解いて欲しかったです。定理は分かったけど、どうやって使うのかがよく分からなかったので。
(2) すっごく個人的で申し訳ないのですが、来学期 Hum の GE が少なすぎだと思います。GE で取らなきゃいけない単位数を決めるのならば、選択肢も増やすべき何じゃないかなぁと思いました。(愚痴っぽくってすみませんが、1年の頃、GE 一つもとってなくてそろそろ焦り気味なもので、汗。)
- (1) 楽しかった。重要な定理をもう少しまとめて欲しかった。演習問題としているものも含めて。
(2) 聴講制度が実はとてもめんどうくさいということを今学期初めて知った。先生は快くわたしがもぐるのを許してくれたが、あまりしばりがあると興味のある授業を聴講しづらくなる。
- (1) 模範解答。
(2) 内容が重複している授業が多い反面、他の教養学部・課程には通常ある表彰文化論や総合的な科学技術研究などの学際科目が乏しいまたは無い。
学生へのメッセージ
- メッセージどうもありがとう。期末試験のときは、特に私のテストはとてもつかれるからあまりエネルギーが残っていなかったかな。もうすこしメッセージ欲しかったですけれど。授業効果調査のほうのメッセージ期待しておきます。期末試験については、成績の方に書きます。
- 演習問題を増やしたために、内容的に豊富になった分、焦点がぼけたかも知れません。この授業は、数学の専門の最初の授業で、ある理論を学ぶと言うところまではいけません。数学を展開するための厳密な論理、証明の訓練が一番大切な目的となっています。ただ、それでは、体育実技の、Basic I, II となりますが、ここでは、基礎トレーニングとしての、論理・集合・関係・写像と進んだ後に、集合の濃度と代数系入門を入れています。この二つが応用となります。応用と言っても、これらも、本当に基本なので、数学のどの分野でも出てきますが、最初の論理・集合・関係・写像は、数学全体で常に基本的な考え方です。濃度のところでは、これら論理・集合・関係・写像がフルに出てきたと思いますし、代数系でもそうです。証明の訓練は簡単ではありませんが、最後の授業で単位元の一意性の証明を見て、わたしは数学をしたいと思ったと言ったように、証明は本当にすごいものです。絶対的真理が証明できるのですから。数学を学ぶことは、その美しさに触れることでもありますが、この訓練こそが、卒業してからどんなことをやるにしても役に立つ部分だと思っています。この授業を通して少しでも、その実感を持ってもらえると良いと思ったのですが。
- ICUの教育については、GE への意見がありました。正直言うとわたしも問題に思っています。たくさん問題があるので、良い面を損なうことなく、どのようにしていったら良いかできたらみなさんと話したいです。
- 個人的にたくさん反省点がありますが、それは、べつの箇所に書きます。とても意欲的なクラスで非常に刺激になりました。ありがとう。